東京宝塚劇場 (企業)

株式会社東京宝塚劇場

株式会社東京宝塚劇場は、1932年8月12日から1943年12月まで存在した日本の演劇・映画会社です。第二次世界大戦前に阪急資本によって設立され、日比谷の映画・演劇街を形成する母体となり、東宝の前身となったことで知られています。

略歴・概要

1932年8月、阪急電鉄の創始者である小林一三が、演劇と映画の興行を主な目的として株式会社東京宝塚劇場を設立し、社長に就任しました。当時の東京市麹町区日比谷（現在の東京都千代田区有楽町）を巨大な劇場街とすることを目指し、まず東京宝塚劇場と日比谷映画劇場の建設に着手しました。1933年10月1日に事務所を日比谷三信ビル1階に開設し、1934年1月1日に東京宝塚劇場が完成・オープン、同年1月24日には本社を日比谷映画劇場内に移転し、2月1日に日比谷映画劇場が完成・オープンしました。

1935年3月14日には日本劇場4階に移転し、同年6月には有楽座が完成・オープンしました。12月1日には日本劇場を所有する「日本映画劇場株式会社」を合併し、さらに1937年1月8日には東横映画劇場を合併して興行基盤を固めました。同年6月9日には塩瀬ビルを買収し、東宝ビルと改称して本社を移転しました。12月1日には由緒ある「帝国劇場」を経営する「帝国劇場株式会社」を合併し、日比谷の土地の制覇をほぼ完成させました。ただし、帝国劇場は1941年2月まで松竹に賃貸されました。1940年10月6日には本社を日本劇場5階に移転し、1941年1月19日には本社を東宝文芸ビルに移転しました。

一方、「東宝映画株式会社」は株式会社東京宝塚劇場の系列企業であり、同年6月9日に塩瀬ビルを買収し、東宝ビルと改称して本社を移転しました。1941年9月10日の4社合併と、東京発声映画の吸収合併を経て、世田谷区砧地区に3つの撮影所を持つに至り、メジャー映画会社の一角を担う会社へと急成長しました。

1943年8月30日に東宝映画との合併案をまとめ、同年12月10日に吸収合併することで、株式会社東京宝塚劇場は映画の製作・配給・興行、演劇の興行といった幅広い事業を一貫して総合的に行う大企業となり、社名を「東宝株式会社」に改称し、現在に至っています。

役員

八馬兼介：監査役
石山賢吉：監査役（1932年8月12日～1942年8月30日）、相談役（1942年9月8日より）

関連事項

東京宝塚劇場
日比谷映画劇場
有楽座
日本劇場
帝国劇場
東宝映画
東宝
東宝スタジオ
小林一三
東京急行電鉄
東横映画
五島慶太
* 日比谷

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