東横映画

東横映畫株式會社の歴史と影響

概要

東横映畫株式会社（とうよこえいが）は、1938年に設立された日本の映画会社であり、1951年に他の映画会社と合併し東映となりました。この会社は、東京横浜電鉄（後の東京急行電鉄）の興行子会社としてスタートし、特に第二次世界大戦後には、映画製作に力を入れました。

設立と初期の活動

1938年6月8日に設立された東横映畫は、当初映画館の経営から始まりました。社長には電鉄の五島慶太が就任し、設立時の資本金は30万円でした。同年には渋谷に「東横ニュース劇場」、五反田に「五反田東横劇場」を開設し成功を収めます。

1943年には他の劇場会社と合併し、資本金を50万円に増資しました。戦中は様々な困難に直面しつつも、映画館の数を7館にするなどの発展を遂げました。

戦後の映画製作

1945年の終戦後、東横映畫は新たな方向性を模索し、1946年には映画館を再オープンしました。1947年には大映と提携し、「大映第二撮影所」を借りて新作の製作が始まりました。同年、設立第一作となる『こころ月の如く』が大映の配給で公開され、成功を収めました。

その後、映画の製作ペースも増え、1948年には10本、1949年には12本、1950年には26本の映画が製作されました。このようにして、東横映畫は戦後の映画界において重要な役割を果たすようになります。

合併と東映の誕生

1951年には、東横映畫が太泉映画、東京映画配給と合併することになり、これにより「東映」が誕生しました。この合併により、東横映画撮影所は「東映京都撮影所」に改称され、企業としての新たなスタートを切ります。

映画の遺産

東横映畫が製作した映画は、その後の日本映画界に多大な影響を与えました。特に戦後の映画興行においては、多くの名作が残されており、今でも評価されています。中でも『獄門島』や『殺陣師段平』などは、現在でもフィルムセンターに所蔵され、映像文化の一部として多くの人々に親しまれています。

結論

東横映畫は、日本の映画史において重要な役割を果たした企業であり、その影響は今日の映画産業にまで及んでいます。会社の変遷を経て、最終的に東映となる過程で、多くの名作とともに、多彩な映画文化を育む土壌を作ったと言えるでしょう。

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