東和町 (岩手県)

東和町の概要

東和町（とうわちょう）は、日本の岩手県に位置し、2005年まで存在していた自治体です。この町はその名の通り、和賀郡の東部に位置しており、地理的な特性から「東和町」と名付けられました。町の面積は豊かな自然に恵まれており、いくつかの山や河川、湖沼が点在しています。具体的には日向居木山、金成山、明神山が町を囲み、猿ヶ石川が流れる中、田瀬ダムとその中にある田瀬湖が美しい景観を作り出しています。ブ

歴史

東和町の歴史は坂上田村麻呂の時代にまで遡ります。伝説によると、成島毘沙門堂や丹内山神社は田村麻呂によって創建されたとされています。中世には和賀氏がこの地域を治めており、その家臣である小原氏も土地を持っていました。しかし、戦国時代の末期に豊臣秀吉の施策により和賀氏は領地を失います。その後、和賀氏は領土回復を目指して和賀・稗貫一揆や岩崎一揆を起こしますが、最終的には南部氏に平定されました。

近世には南部藩の領土となり、重要な軍事拠点としての役割を果たしました。1612年には土沢城が築かれ、江刺隆直が城主となりましたが、1670年には廃城となりました。江戸時代には、盛岡から釜石を結ぶ釜石街道の宿場町としても名を馳せていました。廃藩置県の後、地域内で多くの村が設立され、これらが統合されて1963年に東和町が誕生しました。

町名の由来

町名は、和賀郡の東部に位置していることから名付けられました。平成の大合併では、西部に新たに西和賀町が設立され、これが町名の由来となっています。

沿革

• - 1955年（昭和30年）1月1日: 和賀郡の土沢町、小山田村、谷内村、中内村が合併し、東和町が成立。
• - 2006年（平成18年）1月1日: 稗貫郡の石鳥谷町や大迫町と共に花巻市と合併し、新たな花巻市の一部となります。

行政

古くから地域の自治を担ってきた東和町は、最後の町長に小田島峰雄を迎えていました。彼は1998年に就任し、地域の発展に尽力しました。

教育

地域内には多くの学校が存在しました。東和町立小山田小学校や土沢小学校、成島小学校、田瀬小学校、谷内小学校、浮田小学校などがありました。2011年にはこれらが合併し、花巻市立東和小学校が設立されました。中学校は2007年まで東和町立の学校が存在し、2008年からは花巻市立東和中学校となりました。高等学校は岩手県立東和高等学校が存在しましたが、2010年に閉校となりました。

交通

東和町の交通は、公共の交通機関や道路が整備されていました。特に、JR東日本の釜石線が土沢駅と晴山駅を結び、地域の交通の要となっていました。また、釜石自動車道や国道107号、283号、456号などの主要道路も通っていました。さらに、道の駅「とうわ」も地域の魅力を発信するスポットでした。

名所とイベント

この地域には多くの名所や観光スポットが存在します。兜跋毘沙門天立像や南部曲り屋、萬鉄五郎記念美術館などが訪れる人々を惹きつけています。祭りも多彩で、毘沙門まつりや萬鉄五郎祭、湖水まつりなどが地域の生活に彩りを加えていました。

出身の有名人

東和町には、及川古志郎（元海軍大将）や小原十三司（牧師）、萬鉄五郎（画家）など、多くの著名人が生まれています。また、元サッカー日本代表選手の八重樫茂生や政治家の小川仁一などもこの土地に名を刻んでいます。

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