東多久村

東多久村（ひがしたくむら）

東多久村は、佐賀県小城郡に存在した村です。現在の多久市の一部にあたります。

地理

東多久村は多久川が流れ、天山、両子山などの山々に囲まれた自然豊かな地域でした。

河川: 多久川
山岳: 天山、両子山

歴史

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行により、小城郡の別府村と納所村が合併し、東多久村が発足しました。合併の際、旧村名を継承し、別府と納所の2つの大字が編成されました。

1915年（大正4年）には電気の供給が開始され、村の近代化が進みました。
1954年（昭和29年）10月1日、東多久村は南多久村、多久村、西多久村、北多久町と合併し、市制を施行して多久市が新設されたことにより、東多久村は廃止されました。合併後、旧村域は多久市東多久町別府、東多久町納所となっています。

産業

農業、養蚕、鉱業が主な産業でした。特に、大字納所では枇杷の栽培が盛んに行われていました。

主な産物:

米
麦
南瓜
大根
菜種
櫨
葡萄
桃
枇杷
梨
果樹苗木
石炭

鉱山

三菱古賀山炭鉱（三菱鉱業）
東多久炭鉱
小城炭鉱（山口鉱山）

交通

鉄道が村の交通を支えていました。

1899年（明治32年）唐津興業鉄道（唐津鉄道）の厳木駅 - 莇原駅（現多久駅）間が開通。
1903年（明治36年）九州鉄道唐津線莇原駅 - 久保田駅間が開通し、国有鉄道長崎本線と連絡。別府駅（東多久駅）が開設。

教育

東多久尋常高等小学校

出身者

東多久村出身の著名人として、以下の人物がいます。

長谷川町子 - 漫画家
長谷川毬子 - 上記の長谷川町子の姉、日本画家、姉妹社社長
志田林三郎 - 物理学者、電気工学者

脚注

参考文献

角川日本地名大辞典 41 佐賀県
『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

関連項目

佐賀県の廃止市町村一覧

もう一度検索