東川賞

東川賞：写真の町から世界へ羽ばたく写真家の登竜門

1985年、北海道東川町で創設された東川賞は、写真家にとって大きな名誉と、今後の活動の大きな後押しとなる賞です。東川町は「写真の町」として知られており、この賞は町の文化活動の中核を担っています。

栄誉ある賞と豪華な賞金

東川賞は、写真表現の多様性と独創性を重視し、国内外から才能豊かな写真家を広く募集しています。当初は海外作家賞、国内作家賞、新人作家賞、特別賞の4部門で構成されていましたが、2010年には飛弾野数右衛門賞が新設され、さらに充実した内容となっています。

賞金は、各部門の受賞者に贈られ、その額は非常に魅力的です。特に海外作家賞と国内作家賞は、2010年以降は100万円という高額な賞金が贈呈されるようになり、受賞者にとって大きな励みとなっています。新人作家賞、特別賞、飛弾野数右衛門賞には50万円の賞金が授与されます。

東川町での授賞式と写真甲子園

毎年7月の最終土曜日、もしくは8月の最初の土曜日に、北海道東川町で盛大な授賞式が開催されます。この期間に合わせて開催される『全国高等学校写真選手権大会（写真甲子園）』と同時開催することで、全国から多くの写真愛好家が東川町に集まり、活気あふれるイベントとなります。

2006年には、東京都写真美術館にて過去20年間に海外作家賞を受賞した写真家の作品を展示する展覧会が開催され、東川賞の国際的な認知度を高めることに貢献しました。

審査委員：そうそうたる顔ぶれ

東川賞の審査員は、写真界だけでなく、芸術、文化、社会に多大な貢献をした著名な方々が務めています。

現在の審査委員
安珠
上野修
神山亮子
北野謙
小原真史
柴崎友香
丹羽晴美
原耕一

過去の審査委員
渡辺義雄
重森弘淹
植田正治
奈良原一高
山口昌男
小池一子
長友啓典
川田喜久治
長野重一
平木収
筑紫哲也
杉浦康平
山岸享子
岡部あおみ
* 佐藤時啓

これらの著名な審査員の方々によって厳正な審査が行われ、選りすぐりの写真家が選ばれます。

東川賞の意義

東川賞は、単なる写真コンテストにとどまらず、写真文化の発展、若手写真家の育成、そして北海道東川町の活性化に大きく貢献しています。写真という芸術を通じて、国内外の人々をつなぎ、豊かな文化交流を生み出していると言えるでしょう。受賞者たちの作品は、日本の写真界、ひいては世界の現代写真の動向を知る上で、重要な指標となっています。

今後も、東川賞は「写真の町」東川町から、世界に向けて、写真家の才能と表現力を発信し続けるでしょう。

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