東方 (指宿市)

鹿児島県指宿市東方（ひがしかた）

概要

東方は、鹿児島県指宿市に位置する大字です。かつては揖宿郡指宿郷に属し、江戸時代の村の分割を経て成立しました。2010年の国勢調査によると、人口は約5,213人、世帯数は約2,111世帯です。郵便番号は地域によって異なり、891-0304と891-0404が使用されています。

地理

東方は指宿市の東部に位置し、中央を二反田川が流れ、その周囲に平野が広がっています。東部には魚見岳がそびえ立ち、自然豊かな景観を形成しています。北に西方、南に十町、十二町、山川成川、西に池田、山川利永、東には西方（知林ヶ島）が隣接し、東側は鹿児島湾に面しています。

主要な道路として、国道226号と指宿枕崎線が字域の中央部を南北に走り、海岸沿いには鹿児島県道238号下里湊宮ヶ浜線、西部には鹿児島県道247号東方池田線が通っています。

地域内には、指宿市立魚見小学校、魚見保育園、潟山運動公園、指宿総合体育館、指宿市民会館、休暇村指宿などの公共施設や教育施設が整備されています。

歴史

拾九町村

東方の歴史は、江戸時代の拾九町村に遡ります。この地域は、薩摩国揖宿郡指宿郷の一部で、地頭仮屋が置かれ、郷士集落が形成されていました。当時の拾九町村は、現在の指宿市東方、西方、新西方にあたる広大な区域でした。

東方村の成立

江戸時代中期、拾九町村は東西に分割され、東側が東方村として成立しました。東方村は薩摩国揖宿郡に属し、後に指宿村、指宿町の大字「東方」となりました。

町村制施行以後

1889年の町村制施行により指宿村が成立し、東方はその大字となりました。その後、指宿村は町制施行を経て指宿町となり、1954年には今和泉村と合併して指宿市となりました。2006年には山川町、開聞町との合併により新指宿市が誕生しましたが、旧指宿市域では大字名の変更はなく、現在も「指宿市東方」としてその名が使われています。

主要な施設

公共施設

ハローワーク指宿
指宿市学校給食センター
ふれあいプラザなのはな館
潟山運動公園
指宿市営野球場
指宿総合体育館
指宿市営会館
休暇村指宿
エコキャンプ場

教育施設

指宿市立魚見小学校
魚見保育園
しらゆき保育園

郵便局

十町郵便局

寺社

揖宿神社：706年創建とされ、天智天皇の遺品を奉じた「葛城宮」が起源。能面が県指定の有形文化財、社叢が天然記念物に指定されています。
間水神社
菅原神社
不動院

その他

指宿白水館
薩摩伝承館

交通

道路

国道
国道226号
県道
鹿児島県道238号下里湊宮ヶ浜線
鹿児島県道247号東方池田線

小・中学校の学区

指宿市立小・中学校に通う場合の学区は、それぞれ指定された学校区となります。

参考文献

『日本歴史地名体系 47 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。ISBN 4-582-49047-6。
角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。

関連項目

* 東方 (曖昧さ回避)

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