東海 (大田区)

東海地区：東京湾岸の静と動が織りなす街

東京都大田区東部に位置する東海地区は、1939年の東京湾埋め立て事業によって誕生した、個性豊かなエリアです。品川区八潮、大田区城南島、京浜島、平和島に隣接し、京浜運河を挟んで平和島と接しています。ごくわずかの人口ながら、工業地帯と公園、公共施設が調和した独特の景観が特徴です。

地理と歴史

東海地区は、大井ふ頭と一体的に開発されました。そのため、多くの物流施設や倉庫、バンプール、シャーシープールなどが集積しています。東京都中央卸売市場大田市場もこの地区にあり、新鮮な農産物や花卉が取引されています。一方、都立大井ふ頭中央海浜公園、東京港野鳥公園、東海ふ頭公園といった緑地も豊富で、自然豊かな環境も併せ持っています。

「東海」の地名が正式に用いられるようになったのは1980年。1980年1月1日に一丁目、四丁目、五丁目で、1988年11月1日に二丁目、三丁目、六丁目で住居表示が実施されました。

各丁目の概要

東海一丁目: 北西部に位置し、大井ふ頭中央海浜公園、大田スタジアム、東海緑道公園などの緑地と、物流センター、臨海斎場などが混在しています。
東海二丁目: 南西部に位置し、大田市場花き棟、物流センター、東海緑道公園、東海ふ頭公園があります。東海ふ頭公園はバーベキューや釣りも楽しめる憩いの場です。
東海三丁目: 中南部に位置し、大田市場の主要部分が所在しています。市場関連企業のビルも多く見られます。また、東京港野鳥公園と東海緑道公園の一部も含まれます。
東海四丁目: 中北部には、倉庫、物流センター、バンプール、シャーシープールが集中しています。また、東京臨海高速鉄道東臨運輸区の留置線も設置されています。
東海五丁目: 東部に位置し、東京湾に面した大井水産物ふ頭があり、関連倉庫や冷蔵倉庫が立ち並んでいます。
東海六丁目: 南東部に位置し、東京湾に面した大井食品ふ頭、大井青果ふ頭があり、港湾関連施設や企業、バンプール、日東富士製粉東京工場などが立地しています。

交通とアクセス

東海地区は、環七通り、湾岸道路（国道357号線）、首都高速湾岸線、そして東海ジャンクションが通り、物流に適した交通インフラが整備されています。しかし、地域内に鉄道駅はありません。最寄りの駅は東京モノレール羽田空港線流通センター駅ですが、バス利用が便利です。京浜急行バス（大森駅発）、都営バス（品川駅発）が利用可能です。

公園と緑地

東海地区には、都立公園が複数存在し、緑豊かな空間が確保されています。

大井ふ頭中央海浜公園: 海浜公園として、広大な敷地を誇ります。
東京港野鳥公園: 多様な野鳥を観察できる貴重な自然空間です。
東海ふ頭公園: バーベキューや釣りを楽しむことができる、憩いの場です。
東海緑道公園: 一丁目から六丁目にかけて広がる、緑道公園です。

まとめ

東海地区は、工業地帯としての機能と、豊かな自然環境が共存する、独特の魅力を持つエリアです。物流拠点としての役割と、人々の憩いの場としての役割を両立させ、静と動が織りなす独特の景観が特徴です。静かで落ち着いた住宅街と、活気あふれる工業地帯が共存する、静と動が調和した街と言えるでしょう。将来の発展にも期待が持たれます。

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