松平光行

松平光行

松平光行（まつだいら みつゆき）は、江戸時代後期の信濃松本藩の第6代藩主であり、戸田松平家の11代目当主です。別名として弘裕斎（こうゆうさい）の名も知られています。

生涯

松平光行は、松本藩の分家にあたる美濃国に5000石を領有していた旗本、戸田光為の四男として生まれました。実父である戸田光為は、松平光熙の四男である戸田光清の子にあたります。天明6年（1786年）8月14日、先代藩主である松平光悌が死去したため、その末期養子として家督を継承し、松本藩主となりました。同年11月15日には、将軍徳川家斉に拝謁しています。天明7年（1787年）12月18日には、従五位下・弾正少弼に任じられました。

藩主となった光行は、寛政2年（1790年）に城下に溜牢を設置し、軽罪人を収容する場所としました。寛政5年（1793年）には、藩校である崇教館を設立し、藩士の教育に力を注ぎました。

寛政12年（1800年）2月23日、光行は隠居し、家督を養子である松平光年（先代藩主・光悌の長男）に譲りました。文政12年（1829年）8月5日には剃髪し、竹翁と号しました。また、同年には藩儒である多湖安元に命じ、『弘裕斎撰語』を出版しました。天保10年12月14日（1840年1月18日）に、麻布白銀邸にて71歳で亡くなりました。

系譜

父母

実父：戸田光為
実母：和田氏（側室）
養父：松平光悌

正室

錠姫：松平光悌の娘

側室

岡村氏
酒井氏
北川氏
小崎氏

子女

松平定宝：生母は酒井氏（側室）
戸田光逸：生母は酒井氏（側室）
松平光庸（三男）：生母は錠姫（正室）
甲斐庄正道（四男）：生母は錠姫（正室）
浜：牧野貞幹正室、のち今城定章室、生母は岡村氏（側室）
寿：南部信経正室、生母は錠姫（正室）
鉚：小笠原長武正室、生母は北川氏（側室）
青木一咸正室

養子

* 松平光年：松平光悌の長男

補足

松平光行は、藩主として藩政に尽力する一方で、文化人としても活動し、その著作が残されています。また、多くの子女をもうけ、その子孫は、各方面で活躍しました。

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