松平家次

松平家次（まつだいら いえつぐ）は、戦国時代の武将であり、桜井松平家の3代目当主です。通称は監物（けんもつ）と称しました。

生涯

松平家次は、松平清定（まつだいら きよさだ）の嫡男として誕生しました。その生涯は、戦乱の時代を反映して、様々な出来事に彩られています。

天文14年（1545年）の広畔畷（ひろくろなわて）の戦いでは、父・清定や酒井忠尚（さかい ただなお）、榊原長政（さかきばら ながまさ）らと共に松平広忠（まつだいら ひろただ）と戦いましたが、敗北を喫しました。しかし、翌年には忠尚が許され、家次の居城であった尾張国品野城（おわりのくに しなのじょう、現在の愛知県瀬戸市品野町）は忠尚の居城となり、家次は品野城を明け渡すこととなりました。

天文22年（1553年）には、三河国下和田（みかわのくに しもわだ、現在の愛知県岡崎市下和田町）の領地を巡り、主君である今川義元（いまがわ よしもと）に訴え、東条松平家（とうじょうまつだいらけ）の松平忠茂（まつだいら ただもち）と争いましたが、弘治2年（1556年）に家次の敗訴という結果に終わりました。その後、松平元康（まつだいら もとやす、後の徳川家康）の命によって品野城に攻めてきた織田軍を撃退し、その功績を認められました。

永禄6年（1563年）に三河一向一揆（みかわいっこういっき）が勃発すると、家次は一向衆側に味方しました。

永禄6年7月29日に死去しました。『松平家忠日記』には、一揆が収束した永禄7年（1564年）2月に、家次が「累世の御家門」であるとして許されたという記述があります。しかし、『寛政譜』では、永禄6年没であることに疑義が示されており、永禄7年没とする説も存在します。

系譜

『寛政重修諸家譜』には、以下の順で家次の子女が記されています。

男子：松平忠正（まつだいら ただまさ）
男子：松平忠吉（まつだいら ただよし）
男子：松平忠広（まつだいら ただひろ）
女子：菅沼定盈（すがぬま さだみつ）の妻
女子：竹田定加（たけだ さだか）の妻

参考文献

『寛政重修諸家譜』巻第五
『寛政重修諸家譜 第一輯』（国民図書、1922年）
『新訂寛政重修諸家譜 第一』（続群書類従刊行会、1964年）

外部リンク

* デジタル版 日本人名大辞典+Plus『松平家次』 - コトバンク

松平家次は、戦国時代の激動の中で、その生涯を終えました。彼の足跡は、今もなお歴史の中に刻まれています。

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