林城の戦い

林城の戦い

林城の戦い（はやしじょうのたたかい）は、戦国時代の天文19年（1550年）に、甲斐の武田晴信（後の信玄）が信濃の国人領主である小笠原長時との間で行った戦いです。

戦いの背景

天文17年（1548年）7月19日、武田晴信は塩尻峠の戦いで小笠原長時率いる軍勢に大勝しました。この勝利により、武田氏は信濃における勢力を拡大し、松本平への侵攻を本格化させました。そして、天文19年（1550年）7月15日、武田軍はついに松本平に侵攻し、小笠原長時の居城である林城を攻略するに至りました。

戦いの経過

武田軍は、まず林城の支城である犬甘城を攻略しました。この犬甘城の陥落の報を聞くと、深志城、岡田城、桐原城、山家城の将兵たちは戦意を喪失し、雪崩を打って逃亡しました。これにより、林城は孤立無援の状態となりました。

小笠原長時は、もはや林城を守りきれないと判断し、城を放棄して平瀬城へと移りました。その後、長時は信濃の豪族である村上義清を頼って落ち延びました。この一連の戦いによって、武田晴信は筑摩郡を完全に平定しました。

戦いの影響

林城の戦いは、武田氏による信濃侵攻において重要な転換点となりました。この戦いを制したことで、武田氏は信濃における支配を確立し、後の川中島の戦いへと繋がる勢力拡大を推し進めることになりました。一方、小笠原氏は本拠地を失い、没落の一途を辿りました。

脚注

小笠原歴代記

関連項目

武田信玄の戦闘
桑原
宮川
高遠
小田井原
上田原
塩尻峠
砥石
川中島
薩埵峠
駿河
三増峠
西上作戦
一言坂
二俣
三方ヶ原
野田

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