柏原信号場

柏原信号場（未成）

柏原信号場は、北海道苫小牧市柏原地区に計画されていた日本国有鉄道（国鉄）日高本線の信号場（未成駅）です。苫小牧東部大規模工業基地（苫東）開発に伴う日高本線の付け替え計画の一環として新設が予定されていましたが、開発の縮小により実現には至りませんでした。

概要

1972年（昭和47年）10月、苫東地区の開発に伴い、掘り込み水路の新設が日高本線の運行に支障をきたす事態となりました。これを受け、北海道知事から国鉄北海道総局に対し、日高本線のルート変更が要請されました。国鉄は代替ルートの選定を行い、以下の計画が立案されました。

新たなルートでは、日高本線は苫小牧駅から室蘭本線と並走し、沼ノ端駅の手前で分岐する現行ルートから変更され、沼ノ端駅構内に乗り入れた後に分岐する形となります。その後、同様にルートが変更される国道235号（移設済）と共に、工業基地の緩衝緑地を迂回し、厚真川の手前で南下し渡河します。そして、現在の浜厚真駅を少し過ぎた地点で再び現行ルートと合流する予定でした。

このルート変更に伴い、新たな駅・信号場が設置される計画もありました。既存の沼ノ端駅に加え、苫小牧市柏原地区に柏原信号場、厚真町上厚真地区の西端に無人駅である上厚真駅が新設される予定でした。一方で、勇払駅と浜厚真駅は廃止となる計画でした。

しかし、その後の苫東地区開発の縮小により、日高本線の移設自体が中止となりました。したがって、柏原信号場も幻の存在として、建設されることはありませんでした。

隣の駅（計画）

日本国有鉄道
日高本線（新線・未成）

沼ノ端駅 - （柏原信号場） - 上厚真駅

脚注

(参考文献や出典元をここに記載)

関連項目

日本の鉄道駅一覧：日本に存在する鉄道駅の一覧
静川駅：隣接する静川地区に所在した富内線の駅。富内線は1986年に廃止。

外部リンク

* 1970年5月16日撮影航空写真（国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス） 当信号場予定地の周辺（画像左上の格子状に区画整理されている辺り）

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