柳家小せん (4代目)

四代目柳家小せん（やなぎや こせん）

基本情報

四代目柳家小せんは、1923年7月24日に東京市下谷区に生まれ、本名は飯泉真寿男です。落語家として著名な存在であり、主に落語協会に所属していました。彼は五代目柳家小さんの総領弟子でもあり、出囃子は『せり』を使用していました。

生涯の歩み

小せんは、二代目柳家小満んを父に持つ落語家の家系で育ちました。彼の若い頃、第二次世界大戦中には陸軍兵士としてインドネシア等に出征し、厳しい経験を経て1949年4月、九代目柳家小三治に弟子入りしました。前座名は「柳家小満輔」とし、1951年には二ツ目に昇進し、「柳家小きん」と改名しました。1961年には二代目柳家さん助と共に真打に昇進し、四代目柳家小せんを襲名しました。

テレビタレントとしての活動

柳家小せんは、落語の活動だけでなく、テレビタレントとしても広く知られています。フジテレビの『お笑いタッグマッチ』ではボケ役の回答者として活躍し、NETテレビ（現テレビ朝日）の『日曜演芸会』の大喜利『珍芸コーナー』にも出演しました。その際に使用した、妻の仮名を指す「ケメ子」というフレーズは流行語となり、小せんはこのキャラクターを通じて多くの人々に親しまれました。さらに、彼自身が作詞した楽曲『私がケメ子よ』や、ポップス『ケメ子の歌』はヒット曲となりました。俳優としても活動し、『日本一の裏切り男』などの映画や、テレビの人形劇番組『ひょっこりひょうたん島』で声優としても出演しました。

最後の高座と逝去

小せんの最後の高座は、2004年11月24日に上野鈴本演芸場で演じた《道灌》でした。彼は2006年10月10日に肺炎でこの世を去り、享年83歳でした。

人柄と趣味

文化人としても知られる小せんは、レース編みを趣味として楽しんでいました。弟弟子の夢月亭清麿は、彼が総領弟子として控えめな態度を保ち、トラブルとは無縁の人物であったと追悼の意を表しています。また、楽屋での落語や芸人についての議論を聞いたことがないと述べ、彼の落ち着いた性格を語っています。

得意なネタ

小せんが得意としたネタには、以下のようなものがあります：

• - 『長屋の花見』
• - 『道灌』
• - 『替わり目』
• - 『町内の若い衆』
• - 『湯屋番』
• - 『あくび指南』

弟子たち

彼の弟子には真打の柳家せん八がいますが、廃業した弟子に柳家喜せんも名を連ねています。小せんの活動は、後の世代に多大な影響を与え、多くの落語家が彼の教えを受け継いでいます。

参考文献

• - 古今東西噺家紳士録
• - 落語協会の公式サイト
• - コトバンク『柳家 小せん(4代目)』

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