柴田光陽

柴田光陽：騎手から調教師へ、華麗なる競馬人生

柴田光陽氏は、1952年12月3日生まれの日本中央競馬会（JRA）栗東トレーニングセンター所属の元調教師である。競馬界との関わりは深く、義理の父が元調教師の布施正氏、義理の姉たちの配偶者にも新川恵氏、岩元市三氏といった元調教師が名を連ねるなど、まさに競馬一家と言える環境で育った。

騎手時代：輝かしい勝利の数々

1971年、柴田不二男厩舎の騎手候補生として競馬の世界に足を踏み入れる。その後、清田十一厩舎に移籍し、1975年に騎手免許を取得。デビュー戦こそ5着に終わったものの、初勝利を掴むと、その後も活躍を続ける。1977年には、マチカネライコーに騎乗し金鯱賞を制覇、重賞初勝利の栄光を手にした。

その後も、ハシクランツに騎乗し、1980年にはワシントンDCインターナショナルへ遠征するなど、国際舞台でも活躍。数々の名馬に騎乗し、中央競馬通算2067戦184勝という輝かしい成績を残した。主な騎乗馬には、マチカネライコー、ハシクランツ、ヒメガリトー、マルカセイコウなどが挙げられる。これらの馬とのコンビで数々のレースを制し、多くのファンを魅了した。1989年2月、調教師免許を取得し、騎手生活にピリオドを打つ。

調教師時代：新たな挑戦と成功

騎手引退後、1990年に厩舎を開業。開業当初は苦戦が続いたものの、1998年、イチバンリュウが京都大障害（秋）を制覇し、管理馬として初の重賞勝利を飾る。その後も、テイエムサウスポー、アイティースワロー、カチドキリュウ、マイネルデスポットなど、数々の活躍馬を送り出し、中央競馬通算200勝を達成するなど、調教師としても大きな成功を収めた。地方競馬にも挑戦し、2000年にはアイティースワローが荒尾競馬場のたんぽぽ賞を制覇するなど、中央競馬にとどまらない活躍を見せた。

特にマイネルデスポットは、2001年の菊花賞で2着という好成績を収め、現在は京都競馬場の誘導馬として活躍している。アクティビューティも2013年のクイーン賞を制覇するなど、柴田厩舎からは多くの名馬が誕生した。2018年2月28日、調教師を勇退。

競馬界への貢献

柴田光陽氏は、騎手として、そして調教師として、長きにわたり競馬界に貢献した。その卓越した騎乗技術と、若手育成に情熱を注いだ調教師としての姿勢は、多くの関係者から尊敬を集めている。清田厩舎で共に過ごした境直行氏らとのエピソードからも、人徳の厚さが窺える。 柴田氏の功績は、日本の競馬史に深く刻み込まれるであろう。 彼の指導を受けた多くの騎手や調教師が、現在も競馬界で活躍していることも、氏の偉大さを物語っている。

もう一度検索