桂文福

桂文福

桂文福（かつら ぶんぶく、1953年3月31日 - ）は、上方落語協会に所属する落語家。本名: 田中登。東西落語界唯一の河内音頭取りとしても知られています。

人物

和歌山県出身で、愛嬌のある人柄と丸々とした体格が特徴。若手時代から人気を集め、関西ローカルのテレビ番組にも多数出演していました。「トホホー」や「ター」といった決め台詞は、当時お茶の間でもおなじみでした。

相撲好きとしても知られ、元横綱・曙、元大関・小錦らと親交があり、断髪式で鋏を入れたこともあります。得意な相撲甚句を披露することも。

吉本興業に所属していましたが、無断で余興の営業に出演したことがきっかけでトラブルとなり、契約を解消。独立後はマスコミへの出演は減ったものの、河内音頭取りや落語家としての活動は盛んに行っています。2010年には、兄弟子の桂三枝（後の6代文枝）らの計らいで吉本興業に復帰しました。

現在は上方落語協会の牽引役として、表舞台と裏方の両方で活躍。協会の機関紙「んなあほな」では四コマ漫画を連載しています。

感情の起伏が激しい一面もあり、弟子の桂茶がまからは「どこでキレるか解らない」と評されています。また、知名度の高い相手に対して極度に緊張し、パニックになることもあるそうです。

髪型は尊敬する初代林家三平を模しており、前髪を金髪に染めているのが特徴です。

経歴

1953年 - 和歌山県那賀郡桃山町（現紀の川市）で生まれる。
1971年 - 和歌山県立粉河高等学校卒業後、上阪。大日本印刷に勤務。
1972年 - 3代目桂小文枝（後の5代目桂文枝）に入門。
1989年 - 吉本興業から独立し、自身の事務所「文福らくごプロモーション」を設立。
2010年 - 吉本興業に復帰。

受賞歴

1981年 - 「第2回ABC落語漫才新人コンクール」審査員奨励賞
1983年 - 「第11回日本放送演芸大賞」ホープ賞
1984年 - 「第12回日本放送演芸大賞」ホープ賞
1985年 - 「朝日放送バイプレイヤー賞」
1993年 - 「和歌山県文化奨励賞」
1996年 - 「和歌山県桃山町民特別功労賞」
2001年 - 「和歌山県桃山町第1回ふるさと文化賞」

主な役職

上方落語協会 理事
関西演芸協会役員
和歌山出身芸能県人会（紀州つれもて会）会長
和歌山刑務所篤志面接委員
わかやま未来づくり応援団
新居浜マイントピア大使
ボランティアグループ テントウムシ代表理事
新撰落語もぎた亭メンバー
大阪文化団体連合会運営委員

弟子

桂茶がま
桂文鹿
桂まめだ
桂ぽんぽ娘
桂和歌ぽん
桂福枝
桂鹿えもん

得意ネタ

相撲場風景
花筏
大安売り
ラーメンビジネス最前線
お笑い民謡教室

エピソード

中学時代は相撲部、高校時代は美術部から柔道部に転部。
内弟子時代、師匠宅の来客にコーラと間違えて素麺の汁を出した。
内弟子時代、兄弟子の桂小枝と留守番中、大鍋の善哉をほとんど食べてしまい、慌てて作り直した。
師匠宅の天井をぶち抜いたことがある。
地元出身の桂文左衛門の二代目を襲名したいと申し出たところ、師匠に一喝された。

出演番組

歌謡大全集（朝日放送）
文福のあの店この店（和歌山放送）

著書

丸い土俵と四角い座ぶとん（浪速社）
桂文福の笑いと涙の勝ち名のり（六法出版社）
文福の楽屋ほのぼの噺（浪速社）
桂文福のふるさと落語紀行（浪速社）

関連項目

文枝一門
日沢伸哉
* 新撰落語もぎた亭

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