桜通 (名古屋市)

桜通（さくらどおり）

桜通は、名古屋市の主要な東西幹線道路であり、愛知県道68号名古屋津島線、国道19号、名古屋市道都通布池線の一部を構成しています。名古屋駅交差点（中村区）から内山町交差点（千種区）まで、名古屋の中心部を横断します。

概要

桜通の道路愛称は、一般公募により決定されました。以前は菅原通という狭い道でしたが、拡幅工事を経て現在の姿になりました。通りの名前は、沿道にある桜天神社（桜天満宮）に由来します。

桜通には、街路樹としてサクラが植えられている箇所もありますが、桜並木として整備されている区間はありません。一方、泥江町交差点から日銀前交差点の間には、イチョウ並木が広がっており、都市景観重要建築物等指定区間に指定されています。

沿道にはオフィスビルが多く、商業施設は広小路通や錦通沿いに集中しています。また、全線の地下には地下鉄桜通線が走っており、名古屋の主要な交通動脈としての役割を担っています。

日銀前交差点から小川交差点の間には、自転車道が整備されています。さらに、中部地方整備局によって、この区間に桜並木を整備する計画が発表されており、今後の景観変化が期待されています。

歴史

桜通は、1937年（昭和12年）に開催された名古屋汎太平洋平和博覧会に合わせて、幅員50mという当時としては画期的な規模で建設されました。当初は桜町までしか拡幅されていませんでしたが、戦後の復興事業によって内山町交差点まで延伸されました。建設当初から電柱の建設が禁止されており、景観に配慮した道路設計が行われています。

1937年には、名古屋市電桜町西線が名古屋駅前から堀内町まで開通しましたが、1943年には広井町線の全通に伴い廃止されました。その後、桜通は戦災復興院によって重要幹線街路に指定され、舗装整備が進められました。

1970年には、桜通の地下に地下街「ユニモール」がオープンし、1989年には名古屋市営地下鉄桜通線が開業しました。これらのインフラ整備によって、桜通は名古屋の中心部を支える重要な道路としての地位を確立しました。

名古屋市は1987年に都市景観計画を策定し、桜通沿いの景観整備を進めてきました。これにより、標識の整理、歩道のタイル舗装、花壇やベンチの設置などが行われ、快適で美しい都市空間が形成されました。

通過する自治体

名古屋市（中村区 - 中区 - 東区 - 千種区）

交差する道路

西から東の順に、以下の道路と交差します。

中村区
愛知県道68号名古屋津島線・名古屋市道広井町線（名駅通）（名古屋駅交差点）
名古屋市道江川線（泥江町交差点）
名古屋高速都心環状線（泥江町交差点上）
中区
伏見通（国道19号・国道22号、日銀前交差点）
名古屋市道本町線（本町通）（桜通本町交差点）
大津通（桜通大津交差点）
久屋大通（桜通久屋交差点）
東区
空港線（国道41号・名古屋市道堀田高岳線、高岳交差点）
名古屋高速都心環状線（高岳交差点上）
国道153号（葵町線）（小川交差点）
国道19号（小川交差点）：日銀前交差点から小川交差点までは、桜通が国道19号となっています。
名古屋市道赤萩町線（赤萩交差点）
千種区
名古屋市道名古屋環状線（内山町交差点）

沿線の主な施設

西から東の順に、以下の施設が立地しています。

中村区
JRセントラルタワーズ
JRゲートタワー
大名古屋ビルヂング
ミッドランドスクエア
名古屋国際センター
桜橋（堀川、中村区 - 中区境）
中区
日本銀行名古屋支店
セントラルパーク
テレビ塔
東区
カトリック布池教会（名古屋カテドラル聖ペトロ・聖パウロ大聖堂）
愛知大学車道キャンパス

沿線の交通

地下鉄
名古屋市営地下鉄桜通線：桜通の地下を走行しています。
名古屋駅
国際センター駅
丸の内駅
久屋大通駅
高岳駅
車道駅
バス
基幹バス2号系統新出来町線（名古屋駅交差点 - 桜通大津交差点）
名古屋市営バス栄15号系統（高岳交差点 - 赤萩交差点）

桜通は、名古屋の主要な道路の一つであり、多くの人々に利用されています。その歴史や沿線の施設、交通網は、名古屋の発展を語る上で欠かせない要素となっています。

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