森五郎

森五郎の生涯と教会活動

森五郎（もり ごろう、1887年3月7日 - 1961年1月25日）は、日本のホーリネス教会で重要な役割を果たした牧師である。彼は中田重治の後継者として、きよめ教会を受け継ぎ、戦後には基督聖協団を創設した。

初期の生涯と宇都宮時代

森は栃木県宇都宮市大田原に生まれる。若き頃、栃木県立宇都宮農学校の3年生だった1903年、同級生の蘆谷重常の勧めでアーネスト・キルボルンの福音伝道館に訪れ、キリスト教の教えに心を動かされた。そこで、山崎亭治や車田秋次らと共にバイブル・クラスに通ううちに、彼の信仰は深まり、洗礼を受けることとなった。

日本ホーリネス教会への参加

1906年、柏木聖書学院に入学し、翌年には徴兵検査を受けて甲種合格。2年間の軍隊生活を経て、復学し卒業後、福音使（牧師）としての道を歩む。1909年には結婚し、札幌に移り、そこで福音伝道館の主任に就任。彼は日本組合基督教会の空き屋を購入し、教会活動を始めた。新しい信者たちが集まる中、他の教派の牧師たちとの間に緊張が生まれたが、後に和解し、特に札幌北一条教会との関係は良好となった。

きよめ教会の指導者として

1939年に中田重治の死が迫る中、彼は中田からの指名を受けてきよめ教会の会長となった。中田の死後、彼は1941年まで教会を指導し、日本基督教団との統合に先立ち、日本自由基督教会との合同を果たした。さらに、上海に赴任し、そこでの教会活動にも尽力した。

日本基督教団と弾圧の時代

1941年には日本基督教団が成立し、森は第9部に所属した。1942年には、今まで別々に活動していた日本聖教会ときよめ教会が合同し、森は日本人伝道部長に任命される。しかし、すぐにホーリネス弾圧事件が発生し、彼も含む多くの牧師が逮捕され、拘置所に入れられることとなった。

基督兄弟団と基督聖協団の設立

1949年、森は田中敬止や谷中廣美と共に基督兄弟団を設立。1955年には練馬教会（現在の練馬グレースチャペル）を設立した。その後、1958年には基督兄弟団を離れ、きよめ教会を引き継ぐ形で基督聖協団を創設。初代主管者としての役割を果たし、団体の発展に携わった。

イスラエルへの信仰と祈り

彼は中田監督の「イスラエルの回復のために祈れ」というビジョンに従い、長年にわたって祈り続けてきた。特に、イスラエル共和国の成立を聞いた際には、感動のあまり涙を流し、その祝福を神に讃えた。

結語

森五郎の生涯は、数々の試練や葛藤を経験しながらも、信仰をもって教会を指導した彼の姿勢に裏打ちされている。彼の活動は、多くの人々に影響を与えたことだろう。

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