森谷昭仁

森谷 昭仁（もりたに あきひと）は、1979年10月8日に京都府京都市西京区で生まれた元プロ野球選手です。ポジションは外野手で、右投両打のスイッチヒッターでした。一時期、「森谷 昭人」と登録名を変更していたこともあります。引退後は飲食業を経て、現在は子供向けのスポーツインストラクターとして活動しています。

経歴

プロ入り前

森谷は、読売ジャイアンツで4年間プレーした元プロ野球選手、森谷昭氏の長男として生を受けました。父の昭氏は当時24歳でした。地元の川岡東小学校時代に少年野球チーム「西京ビッグスターズ」で野球を始め、桂川中学校では投手としてプレー。その後、郷里の京都を離れて愛知県の豊川高等学校に進学し、外野手に転向しました。高校では1年生の秋からレギュラーの座を掴み、高校通算34本塁打を記録するなど活躍しましたが、2年秋の東海大会で初戦敗退し、甲子園出場の経験はありませんでした。1997年のドラフト会議で、近鉄バファローズから3位指名を受けてプロ入りを果たしました。

プロ野球選手時代

プロの世界に入ると、森谷はその俊足と強肩、そしてスイッチヒッターという高いポテンシャルを、チーム内外から高く評価されました。特に、当時の近鉄コーチだった立石充男氏は、森谷に期待を寄せ、目をかけていたといいます。二軍では才能を開花させ、2000年から3年連続でウエスタン・リーグの盗塁王を獲得。俊足は一軍でも武器となり、2000年8月5日の千葉ロッテマリーンズ戦で代走として公式戦に初めて出場し、見事に二盗を決めてみせました。2002年には、プロ初安打、そしてプロ初本塁打も記録しています。

しかし、一軍でのプレーでは、牽制球に刺されるなどの不用意なミスが目につく場面もありました。2004年オフの球界再編に伴う球団合併により、オリックス・バファローズと東北楽天ゴールデンイーグルスに選手が分配されることになり、森谷は分配ドラフトを経て楽天へと移籍しました。

楽天移籍後、2006年には24試合に出場。2007年5月13日のオリックス・バファローズ戦では、難易度の高い打球を捕球する好守備を見せ、当時の野村克也監督から「あれはお前しか取れへん！」と称賛を受けました。しかし、同年5月28日の横浜ベイスターズ戦では、再び牽制死というミスを犯してしまい、翌日には二軍降格となりました。二軍では内野手の不足から、本職ではない二塁の守備に就くこともありましたが、アピールにつながるような結果を残すことはできず、そのままシーズンを終えました。2008年には一軍出場がなく、同年10月1日、球団から戦力外通告を受けました。森谷自身、プロ生活でチャンスを掴みきれず、レギュラーとして定着できなかった思いがあり、現役続行への強い意欲は薄かったといいます。当初は12球団合同トライアウトの1回目の受験を辞退しましたが、周囲からの勧めもあり、2回目のトライアウトを受験しました。しかし、獲得に乗り出す球団は現れず、森谷はこの年限りで現役を引退しました。

現役引退後

ユニフォームを脱いだ後は、飲食店のアルバイトを経験しました。そして、2010年の夏には、実家の近所である京都市西京区に、実弟と共に焼き鳥店「夢叶（ゆめか）」を開店しました。開店祝いには、楽天時代のチームメイトだった山﨑武司氏から花輪が贈られ、店内には田中将大投手や、親交の深かった平石洋介氏、牧田明久氏らのサインが飾られるなど、野球界との繋がりも続いていました。

2019年からは、教育事業などを展開する「やる気スイッチグループ」が運営する子供向け運動教室「忍者ナイン」のメインインストラクターとして、子供たちの運動指導にあたっています。御所南、西院、洛西口といった京都府内のラボ（教室）で、「あき先生」として親しまれています。

人物・記録

森谷は、元プロ野球選手の澤井道久氏とは同級生で、同じ京都出身です。近鉄時代の監督だった梨田昌孝氏も、森谷の能力について「足も速いし、肩も強い」と評価していました。私生活では、2021年時点で二児の父でもあります。

主な記録

初出場：2000年8月5日、対千葉ロッテマリーンズ戦（大阪ドーム）、代走
初盗塁：同上
初安打：2002年8月7日、対西武ライオンズ戦（大阪ドーム）
初先発出場：2002年8月27日、対オリックス・ブルーウェーブ戦（大阪ドーム）、2番・中堅手
初本塁打・初打点：2002年9月13日、対西武ライオンズ戦（大阪ドーム）

背番号

31 （1998年）
00 （1999年 - 2008年）

登録名

森谷 昭仁 （1998年 - 2001年、2005年 - 2008年）
* 森谷 昭人 （2002年 - 2004年）

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