検見川町

検見川町の歴史

検見川町（けみがわまち）は、かつて千葉県千葉郡に存在した町です。現在の千葉市の一部にあたり、その名前は町名として残っています。郵便番号は262-0023です。かつては千葉街道の宿場町として、また千葉郡の拠点として栄えましたが、総武本線の快速停車駅を擁する稲毛地区の方が発展し、その立場は逆転しています。また、かつては標準電波（JJY）の検見川送信所がありました。

戦国時代から町村制施行まで

「けみ川」という地名は戦国時代から見られ、江戸時代には検見川村、稲毛村、畑村の3つの村が成立しました。検見川村は幕府領と旗本の相給地で、稲毛村は幕府領と旗本の相給地、畑村は旗本領でした。これらの村は、1868年に下総知県事の管轄となり、その後、葛飾県、印旛県を経て、1873年に千葉県の管轄となりました。

1889年、町村制の施行により、検見川村、稲毛村、畑村が合併し、千葉郡検見川村が発足しました。村役場は善勝寺に置かれ、旧3村は大字となりました。

町制施行から千葉市編入まで

1891年、検見川村は町制を施行し、検見川町となりました。1894年には町役場が移転しています。1899年には総武鉄道（現JR総武本線）の延伸により稲毛駅が開業、1921年には京成電鉄千葉線が開業し、検見川駅も開設されました。

1926年には東京無線局検見川送信所が開局し、地域にとって重要な施設となりましたが、1937年に検見川町は千葉市に編入され、その歴史を閉じました。

千葉市編入後

1992年、千葉市が政令指定都市に移行した際、旧・検見川町域は、旧・検見川村、畑村（検見川市民センター管轄）が花見川区、旧・稲毛村（編入後に市役所本庁管轄に移行）が稲毛区に分かれました。現在では、その名残を地名として残しています。

交通

鉄道

JR東日本
総武本線：稲毛駅
京成電鉄
千葉線：検見川駅、京成稲毛駅

現在は総武本線の新検見川駅が町域内に存在しますが、検見川町が存在した時期にはまだ開業していませんでした。

道路

千葉街道（国道14号の旧道）

産業

鉱工業

第二次世界大戦後の燃料不足から、1947年頃より東京大学の敷地および周辺で泥炭の採掘が盛んに行われました。この地域には推定1000万トンもの泥炭が埋蔵されていたと言われています。

教育

検見川尋常高等小学校（現・千葉市立検見川小学校）
稲毛尋常小学校（現・千葉市立稲毛小学校）
畑尋常小学校（現・千葉市立畑小学校）

名所

八坂神社（1980年代後半に検見川神社に改称）
稲毛浅間神社

現在の町名

住居表示実施地区

旧・検見川村：花園、南花園、朝日ヶ丘（一部）、瑞穂（一部）
旧・稲毛村：稲丘町、稲毛、稲毛台町、稲毛東、黒砂（一部）、小仲台（一部）
旧・畑村：朝日ヶ丘、さつきが丘、瑞穂、宮野木台（それぞれ一部）

住居表示未実施地区

旧・検見川村：朝日ヶ丘町、検見川町、浪花町、花園町
旧・稲毛村：稲毛町
旧・畑村：畑町

関連項目

* 千葉県の廃止市町村一覧

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