稲毛浅間神社

稻毛浅間神社

稻毛浅間神社（いなげせんげんじんじゃ）は、千葉県千葉市稲毛区に位置する、由緒ある浅間神社です。旧社格は村社であり、現在は宗教法人浅間神社として登記されています。また、「ちば遺産100選」にも選ばれており、地域にとって重要な文化遺産となっています。

祭神

主祭神は木花咲耶姫命（コノハナノサクヤビメ）で、その他に瓊々杵命（ニニギ）と猿田彦命（サルタビコノカミ）が配祀されています。

由緒

神社の創建は、大同3年（808年）に富士山本宮浅間大社から勧請されたことに始まると伝えられています。その後、治承4年（1180年）には源頼朝が武運長久を祈願し、千葉常胤以来、代々の千葉氏からも篤い信仰を集めました。文治3年（1187年）には社殿再建が行われ、その際、境内は富士山の形に土盛りされ、参道も富士登山道になぞらえて三方に設けられました。社殿は東京湾越しに富士山と向き合うように建立され、当時の人々の富士山への信仰心の深さが伺えます。

江戸時代には、境内が東西720メートルにも及んでいましたが、明治維新の際に社地が整理され、現在は約21,000平方メートルの広さとなっています。1964年（昭和39年）には原因不明の火災により社殿が焼失しましたが、1966年（昭和41年）に再建され、現在の姿となりました。その後も、1986年（昭和61年）には社殿前庭の拡張工事が行われ、2015年（平成26年）には再建50周年を記念して神門が建立されるなど、時代とともに整備が進められています。

一の鳥居

かつては海上にあったとされる一の鳥居は、現在は二の鳥居から千葉街道を挟んだ場所に位置しています。この鳥居は、万葉軒の社長によって奉納されたものです。

浅間神社の神楽

浅間神社の神楽は、1962年（昭和37年）に県指定無形民俗文化財に指定されました。この神楽は、1504年（永正元年）に九州から来た神楽の名手が当時の神主、大越蔵之助に伝授したものが起源とされています。12座からなる神楽は、神様を迎える舞から始まり、最後にお送りする舞で終わります。日本神話を基にし、仮面を用いた黙劇風の舞は、洗練された江戸神楽の影響を受けています。

稲毛の松林

神社の創建以来、徐々に形成されてきた松林は、かつては海岸線に接し、絶景を誇っていました。現在では、神社境内を含む丘上一帯が名勝地となり、その一部は市の公園として開放されています。1960年（昭和35年）には、記念物・名勝として市指定天然[[記念物]]に指定されています。

境内

境内には、以下の様々な社が祀られています。

境内社

八坂神社（須佐之男命）
大宮神社（大山祇神）
稲荷神社（宇迦之御魂神）
小御嶽神社（磐長姫命）
厳島神社（市杵島姫命）

合殿

小室神社（木花咲耶姫命）
若宮社（彦火火出見尊）
香取神社（経津主命）

その他

浅間神社（木花咲耶姫命、瓊々杵命、猿田彦命）：一の鳥居前に鎮座
神明社（天照大神）
三峰神社（伊弉諾尊、伊弉册尊）
忠霊碑
水神宮
山王宮
天王宮
古峰神社（日本武尊）
庚申様（猿田彦命）
食行身禄石碑
みろくさま
ギャラリー

交通

公共交通機関

京成電鉄：京成稲毛駅（京成千葉線）から徒歩
JR東日本：稲毛駅から徒歩
JR東日本：稲毛海岸駅（京葉線）から徒歩
バス：ちばシティバスの各路線（稲50、稲51、稲52、稲53、稲55）

自動車

高速道路：首都高速7号小松川線・京葉道路幕張インターチェンジ、首都高速湾岸線・東関東自動車道湾岸習志野インターチェンジ
一般道路：国道14号（千葉街道）、国道357号（湾岸道路）、千葉県道134号稲毛停車場稲毛海岸線
駐車場：無料駐車場あり（約80台駐車可能）。「稲毛浅間神社前」交差点から千葉方面に150メートル進むとあります。

脚注

関連項目

千葉県の神社一覧
木花咲耶姫命
浅間神社

外部リンク

* 稻毛浅間神社（公式サイト）)

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