楊貴妃 (1955年の映画)

映画『楊貴妃』あらすじ

映画『楊貴妃』は、史実を基にしながらも大胆な脚色を加え、楊貴妃を安禄山に見いだされた下僕の娘として描いています。物語は、老いた玄宗皇帝が幽閉された中で、過去の栄華と楊貴妃との出会い、そして別れを回想する場面から始まります。

時は開元の治が花開く太平の世。平盧兵馬使の安禄山は、出世欲に駆られ、玄宗皇帝に新たな愛妾を迎えさせるため、料理屋を営む楊銛・楊国忠兄弟の妹、楊玉環に目を付けます。宦官の高力士を通じて玉環を目通りさせようとしますが、玄宗皇帝は取り合おうとしません。

一方、安禄山は楊兄弟の店で、煤けた顔で炊事奉公をしている玉環を見つけます。彼女の美貌に気付いた安禄山は、玉環を宮廷に送り込む計画を立てます。玉環は、姉たちから冷遇されてきた過去から、宮廷に行くことを拒みますが、安禄山は彼女を説得します。高力士もまた、玉環の美しさに驚き、彼女を玄宗皇帝に引き合わせることを決意します。

玉環は、玄宗皇帝の親戚である延春郡主のいる延春宮に預けられます。ある日、玄宗皇帝が観梅を楽しんでいる際、高力士は服薬の時間だと茶屋へ誘導します。そこで、玄宗皇帝は茶を運んできた新参の宮女、玉環に出会います。その際、玄宗皇帝は梅の美しさを讃え、琵琶を奏でますが、玉環は茶屋の中からその旋律に耳を傾けていました。

その夜、玄宗皇帝は高力士の策により、玉環と対面します。玉環は玄宗皇帝の自作の曲を琵琶で奏で、その演奏を通して、皇帝の寂しい心を慰めました。彼女の率直な言葉と行動に心惹かれた玄宗皇帝は、玉環に求愛するのでした。

キャスト

京マチ子：楊貴妃
森雅之：玄宗皇帝
山村聡：安禄山
小沢栄：楊国忠
山形勲：楊銛
南田洋子：紅桃
霧立のぼる：翠花
村田知英子：緑花
阿井美千子：紅花
進藤英太郎：高力士
石黒達也：李林甫
見明凡太郎：陳玄礼
杉村春子：延春郡主
丸山修：李亀年
村瀬幸子：程妃
姫路リエ子：程妃の侍女
楠よし子：程妃の侍女
信欣三：侍従
春木富士夫：侍従
中条静夫：侍従
伊達正：町民
花布辰男：町民
宮代恵子：菓子売りの娘
武江義雄：石を投げる町民
川上康子：楊の女中

スタッフ

監督：溝口健二
脚本：陶秦、川口松太郎、依田義賢、成沢昌茂
製作：永田雅一、ランラン・ショウ
撮影：杉山公平
美術：水谷浩
音楽：早坂文雄
編集：菅沼完二
録音：橋本国雄
照明：久保田行一
色彩技術：横田達之
時代考証：廬世候

外部リンク

楊貴妃 - allcinema
楊貴妃 - KINENOTE
Princess Yang Kwei Fei - オールムービー（英語）
Yôkihi - IMDb（英語）
* 楊貴妃 - 香港影庫

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