樋口祐三

樋口祐三：テレビ界を支えた名プロデューサーの軌跡

樋口祐三（ひぐち ゆうぞう）は、1935年11月28日生まれ、東京都出身のテレビディレクター・プロデューサーです。彼は、日本のテレビ史において、数々の名作ドラマを世に送り出してきました。

TBSでのキャリア

樋口氏はTBSに入社後、円谷一氏のアシスタントディレクターとしてキャリアをスタートさせました。その後、『そんなとき私は』で監督デビューを果たします。

ウルトラマンへの貢献

1966年から1967年にかけて放送された『ウルトラマン』では、当初ノンクレジットながらTBS側のプロデューサーとして制作を支えました。撮影スケジュールの都合から監督としても参加し、第21話・第31話では海堂太郎名義で脚本も兼任しています。

『ウルトラマン』で助監督を務めた大平隆氏は、樋口氏を「個性を前に出さないが、娯楽作として素晴らしい物を創る」と評しています。この言葉は、樋口氏の職人としての姿勢をよく表していると言えるでしょう。

刑事ドラマ、時代劇での活躍

1970年代には、大映テレビ室制作の「水曜8時枠連続ドラマ」枠で放映された『夜明けの刑事』などのプロデューサーを担当し、人気を博しました。

TBS退社後はオフィス・ヘンミに移籍し、1989年には企画した『ウルトラマンをつくった男たち 星の林に月の舟』が放送され、話題を呼びました。

また、『水戸黄門』では、第25部から第43部、最終回スペシャルの1996年から2011年までプロデューサーを務め、長年にわたり番組を支え続けました。

監督・脚本作品

樋口氏は、監督としても数々の作品を手がけています。

そんなとき私は（1961年）
青年同心隊（1964年）
ウルトラマン
第20話「恐怖のルート87」（1966年）
第21話「噴煙突破せよ」（1966年）
第30話「まぼろしの雪山」（1967年）
第31話「来たのは誰だ」（1967年）

脚本家としては、海堂太郎名義で『ウルトラマン』の第21話「噴煙突破せよ」、第31話「来たのは誰だ」を手がけています。また、2003年には『ウルトラQ倶楽部』の演出も担当しました。

プロデューサーとしての代表作

樋口氏は、数多くのテレビドラマのプロデューサーとして、その才能を発揮しました。

夜明けの刑事（1975年 - 1977年）
Gメン'75（1976年 - 1982年）
新・夜明けの刑事（1977年）
明日の刑事（1977年 - 1979年）
噂の刑事トミーとマツ（1979年 - 1980年）
Gメン'82（1982年 - 1983年）
不良少女と呼ばれて（1984年）
松本清張スペシャル・黒い福音（1984年）
スーパーポリス（1985年）
禁じられたマリコ（1985年 - 1986年）
ウルトラマンキッズのことわざ物語（1986年）
遊びじゃないのよ、この恋は（1986年）
ナショナル劇場・パナソニック ドラマシアター（1996年 - 2011年、TBS）
水戸黄門（第25部 - 第43部、最終回スペシャル）
南町奉行事件帖 怒れ!求馬シリーズ（C.A.L）
南町奉行事件帖 怒れ!求馬（1997年 - 1998年）
南町奉行事件帖 怒れ!求馬II（1999年 - 2000年）
大江戸を駈ける!（2000年 - 2001年）
大岡越前（第15部、ナショナル劇場50周年記念特別企画スペシャル）

出演

樋口氏は、2004年に放送された『ウルトラ情報局』に出演しています。

樋口祐三氏は、テレビ黎明期から現代に至るまで、日本のテレビ界を支え続けてきた功労者と言えるでしょう。彼の作品は、これからも多くの人々に愛され続けるはずです。

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