横山展望台

横山展望台について

横山展望台は、三重県志摩市阿児町鵜方に位置する標高203mの横山山頂に設けられた展望台です。横山の名前は、沖合から山を眺めると横長に見えることに由来します。2018年にリニューアルされ、「横山天空カフェテラス」を中心に、複数の展望台が整備されました。

横山の概要

横山は、志摩市阿児町鵜方と浜島町迫子の境界に位置する山で、山頂には三等三角点が設置されています。この山は、かつて旧阿児町の最高峰でした。山頂からは、南に英虞湾、東に太平洋、西には紀伊山地や熊野灘が望めます。地質的には四万十層群に属しています。山は志摩市の市有地ですが、かつては環境庁に貸与され、登山道や遊歩道が整備されました。また、地域住民によって桜の植樹も行われ、中腹には横山石神神社が鎮座しています。

山の北側には、県が整備した「創造の森」があり、芝生広場や花菖蒲園、シバザクラの丘などがあります。また、登山口には横山ビジターセンターが設置されており、伊勢志摩国立公園全体の情報提供や自然に触れ合う運動の拠点となっています。

展望台

横山展望台は、複数の展望台と遊歩道から構成されています。主な展望台としては、「横山天空カフェテラス」、「木漏れ日テラス」、「そよ風テラス」、「あご湾展望台」、「みはらし展望台」があります。

これらの展望台からは、英虞湾の美しいリアス式海岸や、真珠養殖筏、大小さまざまな島々を一望できます。周辺の遊歩道では、ウバメガシやアセビ、トベラなどの植物群生も見られます。夕日の名所としても知られ、ミシュラン・グリーンガイドで一つ星を獲得しています。高浜虚子は、ここからの風景を「松島以上」と評しました。

各展望台の詳細

横山天空カフェテラス：駐車場からスロープでアクセス可能で、車椅子でも利用できます。広いウッドデッキテラスとカフェがあり、2階には無料の休憩スペースと展望スペースが設けられています。
木漏れ日テラス：横山天空カフェテラスと同じ標高にあり、スロープでアクセス可能です。
英虞湾展望台：横山展望台の中で最も英虞湾に近い展望台です。
みはらし展望台：尾根に位置し、最も標高が高く、270度の視界が開けています。天候が良い日には、富士山や御前崎、赤石山脈（南アルプス）を望むこともできます。
芝生広場：横山天空カフェテラスの下方に位置し、広々とした芝生が広がっています。

横山ビジターセンター

横山展望台の登山口にある横山ビジターセンターでは、伊勢志摩国立公園の気象情報や安全情報を提供しており、常設展示パネルや標本、4面シアターなどを用いて、公園の自然や歴史を紹介しています。

アクセス

電車：近鉄志摩線鵜方駅からタクシーで約10分。
バス：近鉄志摩線志摩横山駅または三重交通バス横山登山口バス停から徒歩約1時間。
車：国道167号線から看板に従い、横山ビジターセンターへ。駐車場は、創造の森横山駐車場（36台）と横山展望台駐車場（28台）があります。創造の森横山駐車場からは徒歩約15分、横山展望台駐車場からは徒歩約5分です。

横山天空カフェテラスへは、展望台駐車場からのルートのほか、芝生広場（標高56m）からのルートもあります。芝生広場から横山天空カフェテラスまでは、約560m、徒歩約15分です。

横山展望台は、美しい景色と自然を満喫できる場所です。ぜひ訪れてみてください。

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