武州山隆士

武州山隆士：不屈の精神で土俵を彩った力士の物語

武州山隆士（ぶしゅうやま たかし）は、1976年5月21日に青森県で生まれた元大[[相撲]]力士です。本名を山内隆志といい、最高位は西前頭3枚目まで昇り詰めました。現在は年寄・待乳山として、後進の指導にあたっています。

生い立ちと相撲との出会い

小学校時代はプロ[[野球]]選手を目指していましたが、中学校から本格的に相撲を始めました。中学校3年時には東北大会で優勝し、同世代のライバルである若の里や高見盛らと切磋琢磨しました。青森県立金木高等学校に進学しましたが、相撲部員が一人だったため、試合には出場できませんでした。しかし、大東文化大学相撲部監督の目に留まり、大学に進学。全国大会に出場するなど、才能を開花させました。

大[[相撲]]の世界へ

大学卒業後、武蔵川部屋（現在の藤島部屋）に入門し、1999年1月場所に幕下付出で初土俵を踏みました。順調に番付を上げていましたが、2000年5月場所中に左肘を故障し、一時的に番付を大きく落とします。その後も怪我に悩まされ、引退も考えた時期もありましたが、周囲の励ましを受け、2002年3月場所から四股名を「武州山」に改め再起を誓いました。

十両、そして幕内へ

2003年1月場所から5場所連続で勝ち越し、同年11月場所には十両昇進を果たします。その後、公傷制度廃止の影響で、負け越したものの番付が上がるという幸運にも恵まれました。十両では安定した成績を残し、2006年11月場所で勝ち越し、2007年1月場所に十両に復帰しました。その後も幕下と十両を行き来しましたが、2008年7月場所には十両優勝を果たし、同年9月場所には新入幕を果たしました。

幕内での活躍と八百長問題

2009年5月場所には再入幕を果たし、同年11月場所には自己最高位の西前頭3枚目にまで番付を上げました。しかし、その後は幕内から遠ざかり、2011年1月場所以降は十両での土俵が続きました。また、大[[相撲]]八百長問題では、八百長に関わらなかった力士として認定されました。

引退、そして年寄として

2012年5月場所には幕下へ陥落し、2013年1月場所をもって現役を引退しました。引退後は年寄「小野川」を襲名し、その後「清見潟」、「春日山」を経て、2021年5月7日に「待乳山」を継承しました。現在は藤島部屋で後進の指導にあたっています。

取り口と評価

巨体を生かした左四つの相撲が持ち味で、寄り身を重視した取り口でした。しかし、土俵際での詰めが甘く、引き技にも脆い傾向がありました。一方で、現役晩年には自ら引き技や上手投げを多用するようになりました。読売新聞のコラムでは、「一点の曇りもない「ガチンコ力士」認定者」として称えられました。

主な成績

通算成績：416勝427敗25休
幕内成績：63勝102敗
十両成績：175勝185敗
十両優勝：2回（2008年7月場所、2010年5月場所）

改名歴と年寄名跡

山内隆志（1999年1月場所 - 2002年1月場所）
武州山隆士（2002年3月場所 - 2013年1月場所）
小野川隆志（2013年1月27日 - 2016年1月7日）
清見潟隆志（2016年1月7日 - 2020年5月29日）
春日山隆志（2020年5月29日 - 2021年5月7日）
待乳山隆志（2021年5月7日 - ）

メディア出演

サントリー「ボス レインボーマウンテンブレンド」（大[[相撲]]篇）（2013年）

外部リンク

武州山隆士 - 日本相撲協会

武州山隆士は、怪我や不調を乗り越え、土俵を彩った力士です。その不屈の精神とひたむきな姿勢は、多くの人々に感動を与えました。引退後も年寄として相撲界に貢献しており、今後の活躍が期待されます。

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