比叡山坂本駅

比叡山坂本駅：歴史と文化が息づく湖西線の駅

比叡山坂本駅は、滋賀県大津市坂本三丁目に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）湖西線の駅です。駅番号はJR-B27。古都・大津の豊かな歴史と自然に抱かれたこの駅は、単なる交通拠点としてだけでなく、地域の文化を象徴する存在でもあります。

開業から現在まで：進化を続ける駅

1974年、日本国有鉄道湖西線の開通と同時に「叡山駅」として開業しました。その後、1987年の国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となり、1994年には現在の「比叡山坂本駅」に改称されました。

以降、利用者の利便性向上のため、数々の改良工事が実施されました。1998年には自動改札機が導入され、2003年にはICOCAが利用可能となりました。2005年には駅前広場の改修工事が完了し、エレベーターや多目的トイレの設置、電光掲示板の導入など、バリアフリー化も進みました。2007年にはタッチパネル式の自動券売機が設置され、2013年には異常時情報提供ディスプレイが導入されるなど、駅設備の近代化も進んでいます。みどりの窓口は2014年に営業を終了しましたが、みどりの券売機プラスが稼動を開始し、窓口業務の代替手段が確保されました。2016年のダイヤ改正で緩行線電車の乗り入れは廃止されましたが、2018年には駅ナンバリングが導入されました。

駅構造と設備：快適な利用環境

比叡山坂本駅は、島式ホーム1面2線の高架駅です。堅田駅が管理駅となり、JR西日本交通サービスが駅業務を受託する業務委託駅となっています。分岐器や絶対信号機を持たない停留所として分類され、ホーム有効長は12両分確保されています。改札口は地上に1ヶ所あり、自動改札機が完備されています。ホーム上には待合室も設置され、利用者の快適性を考慮した設計となっています。

利用状況と周辺環境：観光の拠点として

比叡山坂本駅は、近江の豊かな自然と歴史的建造物に囲まれた場所に位置しています。駅周辺には、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている坂本地区が広がり、歴史を感じさせる町並みが広がっています。坂本比叡山口駅（京阪石山坂本線）も近接しており、複数の交通手段を利用して比叡山延暦寺や周辺の観光地へのアクセスが容易です。駅周辺には商店のほか、石占井神社、大津市立日吉中学校、大津市立坂本小学校、ひえいの森保育園、大津市消防局中消防署西分署、新唐崎公園などの施設があります。また、西大津バイパス・湖西道路（坂本北インターチェンジ）や滋賀県道316号比叡山線、滋賀県道558号高島大津線（西近江路）など、道路網も整備されています。

駅前のロータリーには、「比叡山坂本駅」停留所があり、江若交通の日吉台線、坂本ケーブル連絡バス、浜大津線（比叡山坂本駅を始終着とする便のみ）が発着し、バス路線も充実しています。

隣の駅

湖西線
新快速・快速：堅田駅 - 比叡山坂本駅 - 大津京駅
普通：おごと温泉駅 - 比叡山坂本駅 - 唐崎駅

比叡山坂本駅は、歴史と自然、そして現代的な利便性を兼ね備えた、魅力的な駅です。地域の活性化に貢献する重要な役割を担い、これからも多くの人の利用に耐えうるよう、更なる発展が期待されています。

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