水上村

熊本県球磨郡水上村：山紫水明の里

熊本県の南部、球磨郡に位置する水上村は、九州山地のほぼ中央に位置する、自然豊かな山村です。人吉盆地の東端にあたり、村全体が山地で構成されています。豊かな自然環境を生かし、森林セラピー基地にも認定されています。

地理と自然

村内には、江代山や市房山などの山々が連なり、球磨川が流れ、市房ダムも建設されています。周囲は、八代市、湯前町、多良木町、五木[[村]]といった熊本県内の自治体に加え、宮崎県西米良村や椎葉村と隣接しています。特に宮崎県との境界線は、2010年に確定しました。それ以前は、約1700メートルに渡って境界が未確定でしたが、水上村と椎葉村の合意により、長い間懸案事項であった境界問題が解決しました。

歴史と文化

水上村は、1895年（明治28年）に湯山村、岩野村、江代村の3村が合併して誕生しました。それぞれの集落の歴史と文化が現在も息づいています。近年の出来事としては、2023年度に村立中学校1校と小学校2校を統合し、義務教育学校である「水上学園」が開校したことが挙げられます。これは、少子高齢化が進む村における教育環境の維持・向上策として大きな転換点となりました。

村政と行政

村政の中枢を担う村長は、中嶽弘継氏（3期目）です。村民の生活基盤の維持、観光振興、教育環境の整備など、様々な課題に取り組んでいます。

交通とアクセス

水上村へのアクセスは、最寄りの空港として鹿児島空港、鉄道駅としてくま川鉄道湯前駅が利用できます。村内を走るバス路線は、産交バスの人吉営業所が運行し、人吉市から水上村までを結んでいます。道路網は、九州自動車道人吉インターチェンジが最寄りで、国道388号と国道446号が村内を通っています。

観光と名所

水上村には、多くの観光スポットがあります。市房山神宮は、古くから信仰を集めてきた霊場です。湯山温泉は、歴史ある温泉地として知られ、観光客に人気があります。また、市房ダム湖畔は、日本さくら名所100選にも選ばれており、春の桜の季節には多くの人が訪れます。生善院は「猫寺」としても知られ、相良三十三観音霊場の一つでもあります。「湯山温泉桜まつり」など、季節ごとのイベントも開催されています。

人材

水上村出身者には、書家の黒木拝石氏などがいます。また、青山学院大学陸上競技部監督として有名な原晋氏が同村アドバイザーを務めています。

まとめ

水上村は、豊かな自然と歴史、そして温かい人情に満ちた魅力的な村です。近年は、少子高齢化や過疎化といった課題にも果敢に挑戦し、教育改革や観光振興に力を入れています。自然と文化が調和した水上村は、これからも独自の道を歩んでいくでしょう。

もう一度検索