水天宮 (久留米市)

水天宮（久留米）

水天宮は、福岡県久留米市にある神社で、全国にある水天宮の総本宮として知られています。旧社格は県社であり、現在は神社本庁の別表神社となっています。

祭神

水天宮では、以下の神々が祀られています。

天御中主神（あめのみなかぬしのかみ）
安徳天皇（あんとくてんのう）
高倉平中宮（たかくらたいらのちゅうぐう）（建礼門院、平徳子）
二位の尼（にいのあま）（平時子）

古くは、尼御前大明神、左荒五郎大明神、右安坊大明神の三神が祀られていたとされています。尼御前大明神は筑後川の水神、荒五郎は牛馬守護の水神、安坊は安徳天皇を指すとされています。

歴史

社伝によれば、寿永4年（1185年）の壇ノ浦の戦いで生き残った按察使局伊勢が、千歳川（現 筑後川）のほとりに逃れ、建久年間（1190年 - 1199年）に安徳天皇と平家一門の霊を祀る祠を建てたのが始まりとされています。伊勢は千代と名を改め、加持祈祷を行ったことから、尼御前大明神などと呼ばれました。

その後、平知時の子である右忠が千代を訪れ、その跡を継ぎました。これが現在の社家である真木家の祖先です。幕末の志士である真木保臣（真木和泉守）は、第22代宮司であり、境内社の真木神社に祀られています。

慶長年間に久留米市新町に遷り、慶安3年（1650年）に久留米藩第2代藩主有馬忠頼によって現在地に社殿が整えられ遷座しました。その後も歴代藩主により崇敬され、特に第9代藩主頼徳は、文政元年（1818年）に久留米藩江戸屋敷に分霊を勧請し、その後明治5年に現在の東京水天宮にご遷座されました。

境内

水天宮の境内には、以下の施設があります。

社殿
真木和泉守記念館
古民家 - 真木神社に隣接し、真木保臣によって尊皇・倒幕の策源地となった山梔窩（さんしか）を模しています。
真木和泉守の銅像
高浜虚子の句碑
軍艦千歳慰霊碑
久留米絣碑

境内外社

真木神社 - 真木和泉守などを祀っています。
千代松神社
秋葉神社
水神社 - 肥前狛犬が鎮座しています。

祭事

水天宮では、以下の祭事が行われます。

春大祭（5月3日から7日）
真木神社例祭（7月21日）
筑後川花火大会（8月5日）
夏大祭（8月5日から7日）

水天宮の例大祭は5月5日であり、縁日は毎月5日です。水天宮では例大祭が5月5日であることから毎月の5日が縁日となったとしていますが、東京水天宮では逆に毎月の5日が縁日であることから例大祭が5月5日となったとしています。

交通アクセス

鉄道：JR久留米駅より徒歩7分
バス：JR久留米駅または西鉄久留米駅から西鉄バス40番長門石・目達原・神埼・佐賀方面行きに乗車、梅林寺下車、徒歩4分
自動車：九州自動車道久留米インターチェンジから6.8㎞（駐車場有り）

周辺情報

梅林寺
坂本繁二郎生家
青木繁旧居
筑後川
JR久留米駅 - 西口は「水天宮口」と呼ばれています。

関連情報

藤井フミヤ - 結婚式を挙げた場所として知られています。

水天宮は、安産や水難除けのご利益で知られるだけでなく、歴史的な背景や文化的な魅力も兼ね備えた神社です。ぜひ一度訪れてみてください。

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