永田俊彦 (歯学者)
永田 俊彦（ながた としひこ）氏は、1952年に生まれた日本の歯科医師であり歯学者です。主に歯周治療学と歯内治療学を専門としており、長年にわたり徳島大学で教育・研究活動に従事しました。徳島大学では教授を務め、学長補佐や歯学部長などの要職も歴任しています。
1952年に誕生。九州大学歯学部歯学科で学び、1978年3月に卒業しました。その後、1986年7月には九州大学から歯学博士の学位を取得しています。学生時代から研究に励み、石田浩助氏および井上夫秀氏から研究指導を受けました。
大学卒業後、1979年4月に徳島大学歯学部附属病院にて助手に着任しました。翌1980年4月からは徳島大学歯学部の助手となり、1986年5月には同大学歯学部附属病院の講師に昇任します。1988年8月からはカナダへ渡り、トロント大学歯学部で客員研究員として、ヤロー・ソデック氏のもとで研鑽を積みました。帰国後、1995年5月に徳島大学歯学部の教授に就任。2004年からは徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部教授を務めました。また、2007年には徳島大学歯学部長に就任しています。
徳島大学での教育・運営にも深く関わり、1996年4月から2002年3月まで教務委員会委員長、2002年4月から2004年3月まで評議員、2004年4月からは学長補佐および留学生センター長を兼務しました。
学術活動においては、日本歯周病学会、日本歯科保存学会、日本骨代謝学会、国際骨ミネラル学会、日本歯科基礎医学会、四国歯学会など、多数の学会に所属しました。日本歯科保存学会や四国歯学会では理事を務め、特に日本歯周病学会では副理事長を経て、2013年から2015年まで理事長を務めました。理事長退任後も執行部前理事長として同学会の発展に貢献しています。さらに国際的な活動として、2013年10月にアジア太平洋歯周病学会（Asian Pacific Society of Periodontology）会長に選出されました。
また、厚生省（後に厚生労働省）の歯科医師国家試験委員（2000年7月より）、日本学術振興会の科学研究費専門委員（2000年1月から2001年12月まで）なども務めました。
徳島大学大学院医歯薬学研究部教授として口腔科学教育部の講義を担当するほか、歯学部の教授も兼務し、歯学科の講義を通じて後進の指導にあたっています。
専門分野である歯周治療学、歯内治療学を中心に研究を進めました。具体的な研究テーマとしては、歯周病や生体内の石灰化に関する研究のほか、薬物によって引き起こされる歯肉の増殖症の病因解明や治療法開発、歯周病の新たな診断指標の開発など多岐にわたります。これらの研究成果は、多くの学術論文として発表されています。また、歯周病をはじめとする歯学分野の学術書や専門書の執筆（共著、分担執筆、編集）も数多く手掛けています。
その功績に対し、1996年1月には三木眞治氏が設立した康楽会より康楽会賞を授与されました。
徳島大学病院においては、歯科第二保存科教授および歯科長として臨床活動にも携わりました。歯周病の治療を通じて全身の健康管理に寄与することの重要性を啓発し、世界口腔保健学術大会を記念した日本歯科医師会のシンポジウムでは、「歯周病の予防と治療で全身の健康管理」と題した特別講演を行いました。2013年には、歯周病治療が糖尿病などの合併症患者の血糖コントロールにも有効であることを報告し、全身疾患を持つ患者への歯周治療の重要性を訴えました。
生い立ちと学歴
1952年に誕生。九州大学歯学部歯学科で学び、1978年3月に卒業しました。その後、1986年7月には九州大学から歯学博士の学位を取得しています。学生時代から研究に励み、石田浩助氏および井上夫秀氏から研究指導を受けました。
経歴
大学卒業後、1979年4月に徳島大学歯学部附属病院にて助手に着任しました。翌1980年4月からは徳島大学歯学部の助手となり、1986年5月には同大学歯学部附属病院の講師に昇任します。1988年8月からはカナダへ渡り、トロント大学歯学部で客員研究員として、ヤロー・ソデック氏のもとで研鑽を積みました。帰国後、1995年5月に徳島大学歯学部の教授に就任。2004年からは徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部教授を務めました。また、2007年には徳島大学歯学部長に就任しています。
徳島大学での教育・運営にも深く関わり、1996年4月から2002年3月まで教務委員会委員長、2002年4月から2004年3月まで評議員、2004年4月からは学長補佐および留学生センター長を兼務しました。
学術活動においては、日本歯周病学会、日本歯科保存学会、日本骨代謝学会、国際骨ミネラル学会、日本歯科基礎医学会、四国歯学会など、多数の学会に所属しました。日本歯科保存学会や四国歯学会では理事を務め、特に日本歯周病学会では副理事長を経て、2013年から2015年まで理事長を務めました。理事長退任後も執行部前理事長として同学会の発展に貢献しています。さらに国際的な活動として、2013年10月にアジア太平洋歯周病学会（Asian Pacific Society of Periodontology）会長に選出されました。
また、厚生省（後に厚生労働省）の歯科医師国家試験委員（2000年7月より）、日本学術振興会の科学研究費専門委員（2000年1月から2001年12月まで）なども務めました。
教育活動
徳島大学大学院医歯薬学研究部教授として口腔科学教育部の講義を担当するほか、歯学部の教授も兼務し、歯学科の講義を通じて後進の指導にあたっています。
研究活動
専門分野である歯周治療学、歯内治療学を中心に研究を進めました。具体的な研究テーマとしては、歯周病や生体内の石灰化に関する研究のほか、薬物によって引き起こされる歯肉の増殖症の病因解明や治療法開発、歯周病の新たな診断指標の開発など多岐にわたります。これらの研究成果は、多くの学術論文として発表されています。また、歯周病をはじめとする歯学分野の学術書や専門書の執筆（共著、分担執筆、編集）も数多く手掛けています。
その功績に対し、1996年1月には三木眞治氏が設立した康楽会より康楽会賞を授与されました。
臨床活動
徳島大学病院においては、歯科第二保存科教授および歯科長として臨床活動にも携わりました。歯周病の治療を通じて全身の健康管理に寄与することの重要性を啓発し、世界口腔保健学術大会を記念した日本歯科医師会のシンポジウムでは、「歯周病の予防と治療で全身の健康管理」と題した特別講演を行いました。2013年には、歯周病治療が糖尿病などの合併症患者の血糖コントロールにも有効であることを報告し、全身疾患を持つ患者への歯周治療の重要性を訴えました。
主な著作
編集
- - 藤本篤士、武井典子、東森秀年、糸田昌隆、大野友久、永田俊彦 編『続5疾病の口腔ケア プロフェッショナルな実践のためのQ&A55』医歯薬出版、2016年1月。ISBN 978-4-263-42218-2。
分担執筆、寄稿
- - 永田俊彦 他 著「6章 骨がとける病気 歯周病」、徳島大学 編『歯と口と健康 生きるよろこびを支える口の科学』医歯薬出版、1998年6月。ISBN 978-4-263-45413-8。
- - 岡田宏・石川烈・村山洋二監修、石田甫ほか編『歯周病――新しい治療を求めて』先端医療技術研究所、2000年。「第8章 骨組織の病態 骨代謝異常」。ISBN 4925089102。
- - 石川烈・山田了編『臨床医のための歯周治療――プログレッシブテクニック』永末書店、2001年。第1章4「根分岐部の診査」（木戸淳一と共著）。ISBN 481601103X。
- - 葛谷英嗣編『糖尿病の治療と看護』南江堂、2003年。3.「糖尿病の合併症とその対策，看護 B. 慢性合併症」9.「歯周病」（大石慶二と共著）。ISBN 4524219374。
- - 今井久夫監修、田中昭男・前田勝正編『歯周病治療の基礎と臨床』永末書店、2006年。「臨床編 1章 歯周病の病因」（二宮雅美と共著）。ISBN 4816011595。
- - 吉江弘正、伊藤公一、村上伸也、申基喆 編 『臨床歯周病学』医歯薬出版、2007年3月。ISBN 978-4-263-45604-0。
- - 吉江弘正、伊藤公一、村上伸也、申基喆 編 『臨床歯周病学』第2版、医歯薬出版、2013年1月。ISBN 978-4-263-45662-0。
- - 上田雅俊監修、田中昭男・前田勝正編『歯周病治療の基礎と臨床』2版 永末書店、2011年。1章「歯周病の原因」（二宮雅美と共著）。ISBN 9784816012235。
- - 永田俊彦 「第3編 アドバンス編─専門的な歯周治療─ 第37章 特殊な歯周病の治療」、吉江弘正、伊藤公一、村上伸也、申基喆 編 『臨床歯周病学』第2版、医歯薬出版、2013年1月。ISBN 978-4-263-45662-0。
- - 二宮雅美、永田俊彦 「III．血液透析合併症 Q55 高齢透析患者の口腔内病変はどのように発見し対策を立てますか?」、飯田喜俊、椿原美治編、『高齢透析患者治療とケアのための透析療法Q＆A』医歯薬出版、2014年9月。ISBN 978-4-263-70630-5。
外部リンク
- - 永田俊彦 - researchmap
- - 永田俊彦 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。