江庸

江庸（こう よう）について

江庸は、清末から中華人民共和国にかけて著名な法律家として知られています。彼は北京政府や国民政府において法律の専門家として名を馳せ、多くの重要な役職を歴任しました。江庸の字は翊雲、逸雲であり、号は趨庭や澹盪閣主です。

初期の生涯と教育

江庸は、21歳で四川省の成都中西学堂英文班に入学し、1901年に日本に留学しました。彼は成城学校を経て、早稲田大学高等師範部法制経済科に進学し、1906年に卒業しています。この留学経験は、江庸の法律に対する理解を深める重要な時期となりました。

帰国後、彼は直隷法律館で法科教習を担当し、公立北洋政法学堂でも教員として活動しました。まもなくして、彼は法律総裁の沈家本に招かれ、修訂法律館の専任纂修としての役割を得ます。その後も多くの教育機関で重要な役職を務め、1908年には法科挙人に選ばれ、翌年に京師法律学堂の監督に任命されました。

中華民国の設立とその後の活動

中華民国が成立した後も、江庸は大理院の推事として活動を続け、1912年には公立法政専門学校の校長に就任しました。1913年には京師高等審判庁の庁長に異動し、続いて司法部の次長にも任じられました。彼の法曹界での活動は高まる一方で、1916年には段祺瑞内閣の下で代理司法総長として要職に就きますが、1918年にはその地位を辞することになります。

1920年には修訂法律館の総裁に就任するものの、1923年には収賄事件に関する抗議から辞職しました。この辞職は、彼の公的な職務の一環として見逃せない出来事です。

中下野後の多様な活動

江庸は政界を離れた後、主に非公式な場で活動を続けます。彼は北京で『法律公論』という週刊誌を創刊し、国立北京政法大学、私立北京朝陽大学で校長を務めるなど、教育分野にも貢献しました。国民政府が成立した後には、法政委員会の委員にも選出されました。

1938年から1947年にかけて、江庸は国民参政会の参政員に選出され、1948年には国民大会の代表にも当選しました。また、翌年には司法院の大法官に任命されています。1949年には、代理総統李宗仁の命を受けて、中国共産党との和平交渉に赴きました。

中華人民共和国成立後の活動

中華人民共和国成立後は上海に留まった江庸は、中国人民政治協商会議全国委員会、政務院法律委員会などで活動を続けました。1953年には上海文史館の副館長に任命され、翌年には全国人民代表大会の代表に選出されています。

江庸は、その生涯を通じて中国の法律界に多大な影響を与え、多くの人々にその名を知られることとなりました。1960年2月9日、彼は上海で84歳で亡くなりました。彼の活動や思想は今でも高く評価されています。

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