池田正介

池田正介

池田正介（いけだ しょうすけ）は、1855年8月19日（安政2年7月7日）に生まれ、1914年（大正3年）9月5日に没した、日本の軍人です。最終階級は陸軍少将。

生い立ちと家族

池田正介は、山口県防府市三田尻の出身で、父は池田新之丞です。子宝に恵まれ、四男二女をもうけました。長男の忠篤は東京慈恵会医科大学を卒業し、医師として活躍しました。池田正介の墓所は、故郷である山口県防府市三田尻の正福寺にあります。

軍人としてのキャリア

1868年（明治元年）5月、池田正介は軍艦第一丁卯艦に乗船し、越後に出征しました。寺泊港や松ヶ崎での戦闘に参加した後、長州藩の部隊に加わり、秋田港に上陸、青森へと進軍しました。1869年（明治2年）には、江刺や函館など各地を転戦しました。

1872年（明治5年）には、兵学研究のためフランスに留学し、1880年（明治13年）に帰国。帰国後は陸軍士官学校で将校教育に携わりました。

その後、1886年（明治19年）には陸軍大臣伝令使を免兼職し、陸軍大学校の学生学期末大試験委員に任命されました。1890年（明治23年）には歩兵第1連隊第2大隊長を免ぜられ、フランス留学生の取締を兼務。1894年（明治27年）にはフランス公使館付を免ぜられ、陸軍大学校の兵学教官に任ぜられました。

1896年（明治29年）には大本営付を免ぜられ、軍務局付に。その後、山縣有朋特命全権大使のロシア出張に東條英教らと共に随行しました。同年には、軍務局付を免ぜられ、歩兵第20連隊連隊長に。1897年（明治30年）には歩兵第20連隊連隊長を免ぜられ、台湾守備歩兵第2連隊長に任命されました。1898年（明治31年）には第4師団司令部付を免ぜられ、歩兵第10連隊連隊長に任命。1900年（明治33年）には休職となりました。

1904年（明治37年）には大本営陸軍幕僚附となり、外国武官接伴掛に任命。日露戦争では、第三軍配属外国従軍武官接伴掛の首席将校として戦地に赴きました。また、韓国駐剳軍司令部付や咸鏡道諸隊司令官も歴任しました。

1905年（明治38年）には陸軍少将に任ぜられ、後備歩兵第17旅団長を務めました。1906年（明治39年）には歩兵第2旅団司令部付となり、その後休職、1907年（明治40年）に予備役となりました。

北関大捷碑の発見と奉納

日露戦争時、池田正介は朝鮮半島で北関大捷碑を発見し、日本に持ち帰りました。この碑は、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に、朝鮮軍が日本軍に勝利したことを記念して建てられたものです。池田はこれを靖国神社に奉納しました。

受章歴

池田正介は、その功績から数々の栄典と勲章を授与されました。位階としては、正六位から始まり、最終的には正四位に叙せられました。勲章としては、勲六等単光旭日章、勲五等瑞宝章、勲四等旭日小綬章、勲三等瑞宝章、功三級金鵄勲章、勲二等旭日重光章などがあります。また、大日本帝国憲法発布記念章や明治二十七八年従軍記章も授与されています。

海外からも多くの勲章を授与されており、大南帝国ドラゴン勲章オフィシエ、カンボジア王国ロワヤルデュカンボージュ勲章コマンドール、フランス共和国レジオンドヌール勲章オフィシエ、トンキン安南従軍記章、ロシア帝国神聖アンナ第二等勲章、神聖スタニスラス星章付第二等勲章、大韓帝国勲二等太極章、スペイン王国ロアイヤルジュメリットミリテールルージュ勲章グランクロア、バイエルン王国星章付武功剣付第二等勲章などを佩用することを許されました。

池田正介は、軍人として、また国際的な交流においても重要な役割を果たした人物でした。

参考文献

『官報』
『日本陸軍将官総覧』新人物往来社

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