沖電気工業

沖電気工業株式会社

沖電気工業株式会社（おきでんきこうぎょう）は、東京都港区虎ノ門に本社を置く、日本の電機メーカーです。通称「OKI」として知られる同社は、通信機器や現金自動預け払い機（ATM）など情報機器の製造を主な業務としています。東京証券取引所プライム市場に上場しており、芙蓉グループの一員でもあります。1871年創業の長い歴史を有し、日本で最初の通信機器メーカーとして知られています。

会社の歴史

沖電気は1881年（明治14年）に設立されて以来、130年以上の歴史を持っています。特に電話交換機の製造は長い間行ってきたため、同社は「電電ファミリー」と呼ばれる企業ネットワークの一部としても位置付けられています。また、旧・日本電信電話公社（NTTグループ）との深い関係があり、これにより国内の通信インフラの発展に寄与してきました。

近年では、企業スローガン「Open Up Your Dream」のもと、ユビキタス社会の実現に向けて、情報と通信の融合を目指し、新たな事業領域への拡大を進めています。特にネットワークの次世代技術（NGN）、セキュリティ、ソフトウェア、サービス分野への進出が目立っています。

沿革

沖電気は創業以来、多くの重要なマイルストーンを刻んできました。設立当初はメッキ工場や製線工場を開設し、1896年には国産初の直列複式交換機を納入しました。その後も数々の新技術を導入し、1927年には東京に芝浦工場を設立。その後1949年に沖電気工業株式会社として再スタートし、1951年には東京証券取引所に上場しました。

1982年には世界初の紙幣環流機能を備えたATM「AT-100シリーズ」を発売し、一躍注目を集めました。その後も、ATMや通信機器の分野において革新を続け、2007年にはブランド名を「OKI」に変更しました。

近年も積極的に事業の再構築を進めており、2022年にはエネルギー効率を向上させた新棟を埼玉で竣工させ、ゼロエネルギービル認証を取得しました。

事業内容

沖電気は、情報通信、メカトロシステム、プリンター、EMS（エレクトロニクス受託製造サービス）の4つの事業部門を持っています。

情報通信

商業活動や官公庁向けに、電話交換機、各種ネットワーク機器の提供を行い、NTTやKDDIなどに納入しています。金融機関向けには、窓口端末や事務集中システム、オムニチャンネルソリューションを多数供給しています。

メカトロシステム

ATMや現金処理機の開発・製造を手掛けており、国内外の金融機関に高シェアを保持しています。特に、ATMは日本全国の多くの銀行や信金に納入しています。

プリンター

沖データという子会社を通じてプリンターの開発・販売を行っており、2021年に本社の事業に戻りました。今や海外市場での売上比率は70%を超えています。

EMS

医療や計測機器等の受託製造を行い、高品質の品質試験サービスを提供しています。

社会貢献活動

沖電気は社会貢献にも積極的であり、特に日本赤十字社への協力活動を強化しています。1964年には企業として初めて献血活動を行い、以降も多くの社員が参加し、寄付活動にも取り組んでいます。

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