沙田第一城

沙田第一城(City One Shatin)



沙田第一城は、香港新界沙田区にある大規模な住宅団地です。52棟の住宅棟から構成され、沙田区最大の住宅プロジェクトとして知られています。団地内には、2つの商業施設(フォーチュン・シティワンとフォーチュン・シティワン・プラス)に加え、レクリエーションガーデン、コート、プールなどの共有施設が整備され、近隣には複数の学校が立地しています。住宅の管理は、フォーチュングループ傘下の「百得物業管理有限公司」が行っています。

歴史



沙田第一城が位置する圓洲角一帯は、かつては沙田海の一部でした。1979年、香港政府は沙田ニュータウン開発の一環として、600万平方フィート以上の埋め立てを実施しました。この開発プロジェクトでは、恒基兆業、新世界発展、新鴻基地産、長江実業の4社が共同で設立した「百得置業」が、2,000万香港ドルで落札しました。埋め立て完了後、土地の約70%は公営住宅や公共施設用地として政府が所有し、残りの約250万平方フィートが民間住宅用地として開発されました。所在地が沙田市の「一番地」であることから、「沙田第一城」と命名され、1981年から1987年にかけて段階的に入居が開始されました。

住宅



沙田第一城は、27階から34階建ての住宅棟52棟で構成されています。開発は7期に分けて行われ、合計10,642戸の住宅が建設されました。各住戸の床面積は389〜1,018平方フィートで、各階の戸数は4戸、6戸、8戸の3種類があり、全ての住戸にベランダが付いています。

娯楽・商業施設



団地内には、銀城街の南東に「フォーチュン・シティワン」(旧・第一城中心)、北西に「フォーチュン・シティワン・プラス」(旧・銀城商塲)という2つの商業施設があります。これらの施設に加え、50mプール、卓球コート、スカッシュコート、冷暖房完備の市場、ガソリンスタンド、図書館、屋外バスケットボールコート3面、児童公園4つ、テニスコート5面といった多様な施設が整備され、住民の生活を支えています。

病院・教育



病院



プリンス・オブ・ウェールズ病院(威爾斯親王醫院)
圓洲角普通科診所

小学校



浸信会呂明才小学
胡素貞博士記念学校

中学校



五旬節林漢光中学
聖公会林裘謀中学
東華三院邱金元中学

交通



鉄道



港鉄屯馬線第一城駅C出口(徒歩5〜10分)

バス



大涌橋路:
九龍・新界方面:38B, 40S, 40X, 43S, 43X, 73A, 80K, 81C, 83K, 85A, 85K, 86, 86C, 86K, 86S, 87D, 240X, 263A, 281A, 281B, 284, 286C, 289R, 299X, N281
香港島方面:88R, 182, 682B, N182
ランタオ島・空港方面:A41, A41P, NA40, NA41
ミニバス:65A, 65K, 65S, 67A, 67K, 803, 804, 806A, 810, 811B, 811S, 813, 813A
沙田第一城バスターミナル:
九龍・新界方面:61R, 84M, 281A
香港島方面:88R, 182, 682B, 682C, N182, NR88(平日朝のみ)
ミニバス:65S
小瀝源路:
九龍・新界方面:61R, 73A, 80K, 82K, 83K, 85A, 85X, 89C
香港島方面:680, 680A, 682, 682B, 682C, 980A, N680
ミニバス:65A, 65K, 65S, 67A, 804, 806A, 811, 811A, 811P, 813, 813A
挿桅杆街/銀城街:
九龍・新界方面:49X, 73A, 82C, 82K, 82X, 84M, 85A, 86, 89C, 89X, 240X, 281A
香港島方面:88R, 182, 682C, N182
ランタオ島方面:A41, N42, NA41
ミニバス:65S, 804, 806A, 808, 811, 811A, 811P, 811S, NR927, NR933


主な出来事



1986年1月26日:第12棟31階で爆発事故が発生し、住人と通行人計3名が死亡しました。
1989年9月1日:住人で芸能人の鍾保羅氏が借金苦を理由に飛び降り自殺しました。
1990年9月6日:第48棟28階でガス自殺による爆発事故が発生し、死者1名、負傷者9名を出しました。
2008年3月31日:第17棟23階で、姉弟とその母親が練炭自殺を図りました。遺書から債務問題が原因とされています。
2005年12月1日:住民の要望により、団地内の圓洲角郵便局が沙田第一城郵便局に改称されました。
2011年7月:商業施設が「フォーチュン・シティワン」と「フォーチュン・シティワン・プラス」に改称されました。
2015年6月:香港中連弁が、新界工作部幹部の宿舎として10部屋を購入しました。
2016年3月8日:第2棟9階で、夫婦が愛犬とともに練炭自殺を図りました。うつ病と経済問題が原因とされています。

出典



富城網
沙田第一城地産(アーカイブ)
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