沼部春友

沼部春友

沼部春友（ぬまべ はるとも、1938年6月11日 - 2022年5月3日）は、日本の神道学者であり、國學院大學伝統文化リサーチセンター客員教授、同大学講師を務めました。専門は神道祭祀儀礼であり、栃木県小山市に鎮座する須賀神社の宮司も兼務していました。

生涯

1938年（昭和13年）、栃木県小山市の須賀神社の社家に生まれました。父は同神社の宮司であった沼部忠雄です。

1961年（昭和36年）に國學院大學文学部神道学科を卒業後、同年中に須賀神社の禰宜に任じられました。翌年の1962年（昭和37年）には國學院大學文学部の副手に就任し、研究者としての道を歩み始めます。1967年（昭和42年）には同大学大学院博士課程神道学専攻を修了し、1970年（昭和45年）には同大学文学部の講師となりました。

1981年（昭和56年）には、父・忠雄から宮司職を継承し、須賀神社の宮司となりました。同年には國學院大學栃木短期大学の助教授となり、1984年（昭和59年）には同短期大学の教授に昇任しました。國學院大學教授も務め、長年にわたり神道研究と教育に貢献し、2009年（平成21年）に退職しました。退職後も、同大学の講師や神社本庁祭祀審議委員会の委員などを務め、神道界の発展に尽力しました。

令和に入り、須賀神社の名誉宮司となりました。2022年（令和4年）5月3日、83歳で逝去されました。

著書・論文

沼部春友は、神道祭祀儀礼に関する研究において数多くの著書や論文を発表しました。主な著作として、以下のものが挙げられます。

論文
「神社合祀に関する一考察」『宗教研究』第214号、1973年
単著
『神道祭式の基礎作法』みそぎ文化社、1971年
『神道儀礼の原点』錦正社、2000年
共著
大原康男、薗田稔『神道：日本の民族宗教』弘文堂、1988年
編著
茂木貞純『新神社祭式行事作法教本』戎光祥出版、2011年。ISBN 978-4-86403-033-5
茂木貞純『神道祭祀の伝統と祭式』戎光祥出版、2018年。ISBN 978-4-86403-278-0

これらの著作は、神道祭祀儀礼に関する理解を深める上で貴重な資料となっています。

人物

趣味は弓道であり、日本の伝統文化に対する深い造詣を持っていました。

参考文献

神社新報社『神道人名辞典』神社新報社、1986年
『神社新報』2022年5月16日

関連項目

* 國學院大學の人物一覧

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