浅間神社 (流山市)

浅間神社の概要

浅間神社は、千葉県流山市流山に位置する神社です。流山市の中心部にあり、平坦な場所に鎮座しています。この神社は、江戸時代初期に醤油醸造を始めた浅見家の初代当主によって、屋敷の鬼門と裏鬼門にそれぞれ浅間神社と箭弓稲荷神社が建立されたのが始まりです。創建は、初代当主が亡くなる1年前の正保元年（1644年）とされています。浅間神社が浅見本家の方向を向いており、箭弓稲荷神社と対になっているのは、このような背景があるためです。

享保元年（1716年）には庚申塚が築かれ、この頃から地域の人々にも親しまれるようになりました。当初、浅間神社と箭弓稲荷神社は小さな祠でしたが、安政4年（1856年）の台風で倒壊してしまいます。その後、5代目当主の浅見平兵衛萬蔵（浅見家10代目）によって再建されました。この再建の様子は、本殿左側の石碑に刻まれています。

さらに、萬蔵は明治19年（1886年）から明治22年（1889年）にかけて、富士山の溶岩を運搬し、富士塚を造成しました。この富士塚の造成と社屋の再建により、現在の浅間神社の姿が形作られました。

祭神

浅間神社の祭神は、木花開耶姫命（このはなさくやひめのみこと）です。

境内

浅間神社の境内には、以下のような見どころがあります。

富士塚（流山富士）

社殿後方にある高さ約6mの富士塚は、富士山の溶岩を用いて築かれた大規模なものです。頂上には「富士浅間大神」と刻まれた高さ2mの石碑が建っており、これは明治19年（1886年）に建てられたものです。この富士塚は、流山市の有形文化財に指定されています。

金比羅大神と阿夫利大神の碑

明治時代、醤油醸造を営んでいた浅見平兵衛萬蔵が、醤油を安全に船で運搬できるように祈願して建てた石碑です。当時の人々の生活と信仰が垣間見えます。

成田不動尊

鳥居の手前左側には、成田不動尊の祠があります。この祠は、明治29年（1896年）に浅見平兵衛萬蔵、青山茂助、堀切紋次郎によって建立されました。

天満宮

境内右側には天満宮が鎮座しており、学問の神様である菅原道真公が祀られています。

庚申塚

境内左側には、庚申塚が建っています。庚申信仰は、中国から伝わった長寿を願う信仰です。

文化財

浅間神社にある富士塚は、流山市の指定有形文化財となっています。指定は昭和62年（1987年）です。

現地情報

所在地

千葉県流山市流山1-154

交通アクセス

流鉄流山線 流山駅から徒歩約3分と、アクセスも便利です。

まとめ

浅間神社は、江戸時代から続く歴史と、地域の信仰が息づく場所です。富士塚をはじめとする見どころも多く、歴史や文化に興味がある方にとって、訪れる価値のある神社と言えるでしょう。

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