淮陽区

淮陽区（わいよう-く）

淮陽区は、中華人民共和国河南省周口市に位置する市轄区です。河南省の東部に位置し、総人口は129万人を超えます。古くは宛丘、陳州、陳と呼ばれていました。

地理

淮陽区は河南省の東部に位置し、沙潁河の北岸にあります。地勢は平坦で、肥沃な耕地が広がっています。主な産業は農業で、小麦、トウモロコシ、綿花などが栽培され、植物油生産や畜産業も盛んです。

周辺地域は、北は太康県、東は鹿邑県・鄲城県・沈丘県、南は項城市、西南は商水県、西は西華県と川匯区に隣接しています。

気候は温帯大陸性気候で、年平均気温は14.8度、年平均降水量は726.5mmです。無霜期間は年平均215日と比較的温暖です。

特徴的なのは、城郭都市である淮陽県城（城関回族鎮）が龍湖という大きな湖に囲まれていることです。伝説によれば、伏羲が湖に囲まれたこの城を都としたとされ、現在も景勝地となっています。

歴史

淮陽は黄河文明の中心地の一つであり、大汶口文化や龍山文化などの древний культурыが栄えました。伝説では、伏羲と神農がこの地に都を置き、神農が陳という名を使い始めたとされています。伏羲を祀る陵廟である太昊陵は春秋時代から存在し、唐代以降、廟の建設が進められ、歴代の皇帝が多くの寄進を行ってきました。

西周時代には、この地は宛丘と呼ばれ、陳国の首都となりました。春秋時代には、隣接する大国である楚国に圧迫され、紀元前479年に楚の恵王によって滅ぼされ、陳県が置かれました。以後、亡国の民となった陳国の人々は陳氏を名乗るようになったと言われています。

秦朝において陳郡と改名されましたが、秦末期には陳勝らが大規模な農民反乱である陳勝・呉広の乱を起こし、陳城（現在の淮陽区）で「張楚」を建国しました。前漢は淮陽国を設立し、ここから現在の「淮陽」の名が誕生しました。漢以後の政権は主に「陳」あるいは「宛丘」の名でこの地を呼んでいました。

雍正12年（1734年）に清により設置された淮寧県を前身とし、1913年に中華民国により淮寧県は淮陽県と改称されました。そして、2019年6月27日に市轄区の淮陽区に改編されました。

行政区画

淮陽区は、以下の行政区画に分けられています。

街道: 柳湖街道
鎮: 新站鎮、魯台鎮、四通鎮、臨蔡鎮、安嶺鎮、白楼鎮、劉振屯鎮
民族鎮: 城関回族鎮
郷: 朱集郷、豆門郷、馮塘郷、王店郷、大連郷、葛店郷、黄集郷、斉老郷、鄭集郷、曹河郷

交通

鉄道: 漯阜線（漯河市 - 安徽省阜陽市）
道路: 106国道

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