淵野辺

淵野辺：相模原市中央区の街の歴史と現在

淵野辺は、神奈川県相模原市中央区に位置する地名で、JR横浜線淵野辺駅北口を中心に広がる地域です。現在では淵野辺一丁目から五丁目までが、住居表示された区域となっています。

地理的な特徴

淵野辺は相模原台地上に位置し、概ね平坦な地形です。かつては沼地が存在していましたが、現在は埋め立てられ、住宅地や商業地、学校、工場などに利用されています。

特に一丁目と二丁目は、かつて陸軍兵器学校の敷地だった場所で、独特の街路網が形成されています。三丁目と四丁目は淵野辺駅北口を中心に商店街が発展し、地域の商業の中心地となっています。五丁目は工業地帯でしたが、近年は青山学院大学などの進出により、その様相も変化しています。麻布大学や桜美林大学プラネット淵野辺キャンパスなども近隣にあり、学生の街としての側面も持ち合わせています。

歴史

淵野辺の歴史は古く、相模国高座郡に属していました。明治以前は現在の南区の一部地域を含んだ広大な村でした。江戸時代には幕府や複数の旗本、烏山藩の相給地であり、台地上の開墾は江戸時代後期から本格化しました。この開墾には、周辺地域の農民だけでなく、幕府の役人なども関与していました。養蚕も盛んで、台地上には桑畑が広がっていました。

1908年の横浜鉄道（現JR横浜線）開業と淵野辺駅の開設を契機に、駅周辺の市街化が急速に進みました。1930年代以降は、陸軍施設の建設ラッシュを受け、軍都としての性格を強めていきました。陸軍兵器学校、相模陸軍造兵廠などの大規模な施設が建設され、淵野辺は大きく変貌を遂げました。

終戦後は、旧陸軍施設は進駐軍に接収されたり、学校や研究施設などに転用されたりしました。1970年代には米軍施設の返還が完了し、それまで軍関係の施設が占めていた土地が、民間利用へと転換していきました。

戦後、市街地の拡大に伴い、相模原市は住居表示事業を実施。段階的に住居表示が実施され、現在の町名体系が形成されました。

現在の淵野辺

現在、淵野辺は住宅地、商業地、学校、工場などが混在する活気ある街です。特に淵野辺駅周辺は、高層マンションの建設が相次ぎ、近代的な都市景観を呈しています。多くの大学や学校があり、学生も多く居住する学生街としての側面も強くなっています。地価も高く、住宅地の地価は2023年1月1日時点で、淵野辺4丁目で22万6000円/m2と公示されています。

交通

淵野辺駅はJR横浜線を利用でき、相模原市の中心部や横浜方面へのアクセスが良い立地です。また、いくつかの主要な道路も通っており、車での移動も便利です。

施設

淵野辺には、小学校、中学校、高等学校、大学、病院、商業施設、工場、研究施設など、様々な施設が充実しています。教育機関としては、麻布大学、青山学院大学相模原キャンパス、桜美林大学プラネット淵野辺キャンパスなどが有名です。

まとめ

淵野辺は、長い歴史と変遷を経て、現在では住宅地、商業地、学校、工場などが混在する活気ある街となっています。JR淵野辺駅を中心に発展し、近年は高層マンション建設も進み、学生街としての側面も持ち合わせています。歴史的な背景と現代的な発展が共存する、魅力的な地域です。

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