清里駅

清里駅：山梨県を代表する高原リゾート駅の変遷

標高1275mという、JRグループの中でも2番目に高い位置に佇む清里駅。山梨県北杜市高根町清里に位置し、東日本旅客鉄道（JR東日本）小海線の駅として、多くの観光客を迎え入れています。かつては、野辺山駅開業までの約2年間、鉄道省における最高所の駅としての栄光を誇っていました。現在でも、野辺山駅との間にはJR路線の最高標高地点が存在するなど、その高い位置は今も変わっていません。また、山梨県内では最北端に位置する駅でもあります。

歴史：昭和初期から現代まで

清里駅の開業は1933年（昭和8年）7月27日に遡ります。小淵沢駅から清里駅間が開通したことに伴い、一般駅として誕生しました。その後、1970年（昭和45年）に貨物取扱いを廃止、1984年（昭和59年）には荷物扱いも廃止となりました。1976年（昭和51年）には現在のコンクリート造りの駅舎へと改築され、1993年（平成5年）には駅舎内部が和風に改装されるなど、時代の変化とともに姿を変えてきました。2009年（平成21年）にはC56 149蒸気機関車が駅前に設置され、現在も静態保存されています。2014年（平成26年）にはSuicaの利用が可能となり、東京近郊区間に編入されました。近年では、2018年（平成30年）にみどりの窓口が営業終了し、駅長も廃止、業務委託駅となりました。そして2024年（令和6年）3月26日には終日無人駅となりました。

駅構造とアクセス：無人駅ながらも便利な立地

清里駅は無人駅（中込駅管理）であり、相対式ホーム2面2線の地上駅です。ホーム間は構内踏切で連絡しており、自動券売機や簡易Suica改札機が設置されています。かつてはステーションビルMIDORIが業務委託を受けていましたが、無人化後も、観光客にとって利便性の高い設備が維持されています。駅周辺は、清里高原の中心地ということもあり、多くの観光施設が点在しています。ただし、急坂が多く、平坦な道は少ないことに留意が必要です。

周辺環境：高原リゾートの魅力

清里駅周辺は、清里高原の中心地として知られ、多くの観光スポットが点在しています。かつては女性誌などで取り上げられ、多くのファンシーショップなどが立ち並び賑わいを見せていましたが、現在は廃墟となっている場所も見られます。しかし、現在も清里駅前観光案内所「あおぞら」、清里ポーセリンミュージアム、清里郵便局などの施設があり、観光客はこれらの施設を利用することができます。また、国道141号や県道11号も駅周辺を通っており、車でのアクセスも良好です。バス路線も充実しており、清里バスセンター、トラビスジャパン、北杜市民バスの停留所が駅周辺に設置されています。これらのバスを利用することで、周辺の観光地へのアクセスも容易です。

駅弁と利用状況：高原の恵みを味わう

かつては、おぎのやの駅弁として「峠の釜めし」が販売されていました（4月下旬～11月下旬のみ）。利用状況については、JR東日本の発表によると、2000年度から2022年度にかけて変動が見られます。具体的な数値は、JR東日本の資料等をご参照ください。

隣の駅

小海線において、清里駅の隣接駅は、甲斐大泉駅と野辺山駅です。また、臨時快速「HIGH RAIL 1375」も停車します。

清里駅は、歴史と自然に囲まれた、魅力的な高原リゾート駅のひとつです。無人駅となった現在も、その立地と周辺環境は、多くの観光客を惹きつけ続けています。

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