野辺山駅

野辺山駅：日本一高い場所にある駅

長野県南佐久郡南牧村にある野辺山駅は、JR東日本小海線に属する駅です。その最大の特徴は、標高1345.67mという、JRグループ、ひいては日本の普通鉄道駅としては最高地点に位置することです。隣接する清里駅との間には、JRグループの最高地点（標高1375m）もあります。

ただし、普通鉄道以外の鉄道やロープウェイなどを含めると、室堂駅（2450m）や千畳敷駅（2611.5m）の方が標高は高くなります。世界最高地点の鉄道駅は、中国チベット自治区のタングラ駅（5068.63m）です。野辺山駅は1960年4月25日以降、日本の普通鉄道における最高地点の駅となっています。それ以前は、草軽電気鉄道の国境平駅（1371m）がその座にありました。

個性的な駅舎の歴史

野辺山駅は1935年11月29日に開業しました。初代駅舎は、当時流行していた流面形状のヴォールト型で、白セメント仕上げの個性的なデザインでした。しかし、モルタル構造の弱点から雨漏りやひび割れが発生し、1948年には木造駅舎に建て替えられました。現在の駅舎は1983年に完成した3代目で、観光地らしい尖塔を備えながらも、初代駅舎のデザインを一部継承しています。

2024年度には、南牧村がJR東日本長野支社から無人化の打診を受け、駅舎と敷地の購入に向けて交渉を行う予定です。

意外な繋がりと歴史

国鉄時代から、標高が最も高い駅と低い駅（かつては馬喰町駅）の友好関係がありました。また、ヤスデの大発生で1976年に運転を見合わせたこともありました。貨物と荷物の取扱いはそれぞれ1978年と1984年に廃止され、2014年にはSuicaの利用が可能となり、東京近郊区間にも編入されました。みどりの窓口は2018年に営業を終了し、業務委託化されました。近年では、駅舎の改装や受験生向けの「ハイレール神社」の設置など、変化もみられます。

駅の構造と利用状況

野辺山駅は相対式ホーム2面2線の地上駅です。かつては2面3線でしたが、現在は2面2線で運用されています。ホーム間は構内踏切で連絡しており、留置線も備えています。中込駅が管理し、ステーションビルMIDORIが業務を委託しています。簡易Suica改札機や指定席券売機、多機能トイレを備えたトイレが駅前にあります。

2023年度の1日平均乗車人員は122人です。2000年度以降、利用状況は変動を続けています。

駅周辺

野辺山駅周辺には、国道141号、野辺山簡易郵便局、シャトレーゼスキーバレー野辺山、国立天文台野辺山宇宙電波観測所、銀河公園（C56形96号機保存）、南牧村歴史民俗資料館などがあります。

隣の駅

清里駅と信濃川上駅に隣接しています。

まとめ

野辺山駅は、その高い標高と個性的な歴史、そして周辺の観光資源など、多くの魅力を持つ駅です。無人化計画など、今後の動向も注目されます。

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