渋谷区役所

渋谷区役所：区民のための新たな拠点

渋谷区役所は、渋谷区の行政を司る中枢機関であり、区民生活に不可欠な様々なサービスを提供しています。現在の庁舎は、老朽化と耐震性の問題から建て替えられ、2019年1月に開庁しました。新しい庁舎は、防災拠点としての機能強化と、区民に開かれた施設としての役割を両立させています。

歴史

渋谷区が成立した1932年、区役所は旧渋谷町役場を継承して現在の渋谷区東二丁目に開設されました。その後、1936年には現在のシダックスカルチャービレッジの場所（当時は渋谷区神宮通一丁目）に新庁舎が完成しました。この庁舎は地上3階建てで公会堂も併設されていました。1964年の東京オリンピック翌年には、現在の宇田川町に移転し、区役所の組織に加え、福祉事務所、保健所、都税事務所、水道局渋谷営業所などが置かれました。

建て替えプロジェクト

東日本大震災を契機に、旧庁舎の耐震性不足が深刻な問題として浮上しました。震度6強の地震で倒壊する危険性があると判明したため、渋谷区は庁舎の建て替えを決断しました。当初は免震工事も検討されましたが、地下スペースの利用制限などの課題から断念。2013年には、庁舎と公会堂を建て替え、一部土地を定期借地権として貸し出すことで建設費を賄う計画が決定しました。

区は、三井不動産、三井不動産レジデンシャル、日本設計の3社を事業主体として選定し、約77年の定期借地権を設定しました。このスキームにより、建設費用を実質的にゼロにするという画期的な手法が採用されました。工事に先立ち、旧庁舎を活用したアートイベント「シブヤのタマゴ」が開催され、多くの人々が旧庁舎との別れを惜しみました。

新庁舎は公園通りから少し奥まった位置に建設され、地下2階・地上15階建ての建物となりました。外壁は渋谷の文化的特性を反映したカラーパレットでデザインされ、2019年1月に開庁しました。また、隣接する新公会堂も同年10月に開館し、定期借地権が設定された土地には、高層マンション「パークコート渋谷ザタワー」が建設されました。

施設の特徴

新庁舎は、以下の点に重点を置いて設計されています。

優れた環境性能: 自然エネルギーや省エネルギー機器を活用し、CASBEE Sランクを取得したスマートな庁舎です。
高い耐震性: 免震構造を採用し、災害時にも区の中枢機能を維持できる体制を整えています。
ユニバーサルデザイン: バリアフリーに配慮し、誰もが利用しやすい施設となっています。

庁舎内の主な施設

庁舎内には、以下の様な施設があります。

交流: 15階には多目的スペース「スペース428」があります。
議会: 13階、14階に議会関連施設が配置されています。
まちづくり: 11階、12階には、都市計画や住宅政策に関する部署があります。
財務・ICT: 10階には、資産管理や財政、情報システムに関する部署があります。
企画・総務: 9階には、区長室や広報、人事、庁舎管理に関する部署があります。
防災・安全: 8階には、防災や安全対策に関する部署があります。
地域・健康・スポーツ: 7階には、地域振興や観光、保健所、スポーツに関する部署があります。
税・国保: 6階には、税務や国民健康保険に関する部署があります。
福祉政策: 5階には、高齢者福祉や介護保険に関する部署があります。
子育て・教育: 4階には、保育や教育に関する部署があります。
暮らしの手続き: 3階には、住民票や戸籍に関する手続きを行う窓口があります。
福祉手続き・相談: 2階には、障がい者福祉や生活困窮に関する相談窓口があります。
ロビー: 1階にはコンビニエンスストアや飲食店があります。

アクセス

鉄道: 渋谷駅下車、徒歩約11分。
JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、相鉄線直通列車
東急東横線、田園都市線
京王井の頭線
銀座線、半蔵門線、副都心線
バス: 渋谷区役所前・渋谷区役所下車、徒歩1分。
都営バス、ハチ公バス、京王バス
車: 渋谷区役所前公共地下駐車場あり

周辺施設

渋谷区役所の周辺には、以下の様な施設があります。

渋谷郵便局
宮下公園
渋谷地方合同庁舎
東京法務局渋谷出張所
渋谷税務署
NHK放送センター
* 国立代々木競技場

まとめ

渋谷区役所は、区民の生活を支える重要な拠点です。建て替えによって、防災機能や環境性能が大幅に向上し、より安全で快適な施設へと生まれ変わりました。区民サービスの向上と渋谷の活性化に貢献する施設として、今後もその役割を果たしていくことが期待されます。

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