湯之尾温泉

湯之尾温泉

湯之尾温泉は、鹿児島県伊佐市菱刈川北に位置する温泉地です。ここは、現在も稼働している菱刈金鉱山で知られる地域ですが、温泉の歴史もまた、この金鉱山の存在と深く結びついています。新しい源泉は、金採掘中に偶然噴出したもので、その副産物を有効活用したものです。

泉質

湯之尾温泉の泉質は、炭酸水素塩泉です。湧き出るお湯は無色透明で、においはありません。以前の源泉は温度が低かったのですが、新しい泉源の開発により、泉温は摂氏65度まで上昇しました。また、この温泉には、微量の金成分が含まれているとも言われています。

温泉街

温泉街は、川内川の右岸に沿って広がっています。かつては川畔に間欠泉がある温泉街でしたが、温泉水の汲み上げ過ぎによる地盤沈下が深刻化しました。特に、金鉱山の運営によって新たな源泉が汲み上げられるようになってからは、その影響が顕著になりました。そのため、菱刈鉱山を運営する住友[[金属鉱山]]が費用の大部分を負担し、温泉街は旅館ごと約600メートル下流に移転しました。現在の温泉街には、家庭的で素朴な旅館が多く、訪れる人々を温かく迎えています。

歴史

湯之尾温泉は、古くから地元の人々や旅人に親しまれてきた歴史があります。本格的に温泉地として開かれたのは、文化7年（1810年）頃のことです。しかし、1984年には泉源が枯渇するという事態に見舞われました。その後、菱刈鉱山の副産物である温泉水を、第三セクターの菱刈泉熱開発を通じて各旅館に配湯することで、再び温泉が楽しめるようになりました。この新たな配湯システムにより、泉温も上昇し、新しい旅館も誕生しました。2003年には、局地的な豪雨によりパイプラインが破損し、一時的に配湯がストップしましたが、現在は復旧しています。

アクセス

鉄道を利用する場合は、JR肥薩線栗野駅で下車し、バスに乗り換えて約15分で到着します。

その他の情報

関連情報
菱刈鉱山
温泉 - 温泉街 - 外湯 - 温泉番付
日本の温泉地一覧
外部リンク
西日本新聞 温泉知新（アーカイブ）
* 湯之尾温泉街 - 日本観光振興協会

この温泉は、その歴史と独特な泉質で多くの人々を魅了し続けています。訪れる際には、ぜひこの地の歴史と湯の恵みを心ゆくまで堪能してください。

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