栗野駅

栗野駅

栗野駅（くりのえき）は、鹿児島県姶良郡湧水町木場に位置する、九州旅客鉄道（JR九州）肥薩線の駅です。かつては山野線が分岐する要所でした。

歴史

栗野駅は、1903年（明治36年）9月5日に鹿児島線の横川駅（現在の大隅横川駅）から延伸した際に開業しました。その後、1921年（大正10年）には山野軽便線が開業し、分岐駅となりました。山野軽便線は後に山野線と改称されましたが、1988年（昭和63年）に全線が廃止されています。開業当初から貨物や荷物の取り扱いも行っていましたが、1980年代に廃止され、2004年（平成16年）からは簡易委託駅となっています。

駅構造

島式ホーム1面2線を有する地上駅です。駅舎に接する単式ホーム（1番線）は、かつての山野線で使用されていましたが、現在は使われていません。駅舎と島式ホームは跨線橋で連絡しており、ホームは駅舎側から2番線、3番線と並んでいます。跨線橋を渡ると、駅裏にある名水百選「丸池」にアクセスできます。丸池から流れ出る水路は、駅ホーム下を丸池湧水煉瓦暗渠（近代化産業遺産認定）で横断しています。また、ホームには真幸駅と同様に発車合図の鐘が残っています。

駅舎はコンクリート造りの平屋で、内部には待合所や出札口があります。駅の管理は隼人駅が行い、湧水町観光協会が簡易委託駅として運営しています。自動券売機は設置されておらず、早朝・夜間は車内精算となります。駅事務室は観光協会事務所と売店として利用されています。待合所には2017年3月に設置されたストリートピアノがあり、自由に演奏を楽しむことができます。

のりば

利用状況

2013年度の1日平均乗車人員は181人でした。

駅周辺

駅周辺は、鹿児島県による「栗野都市計画」に基づき、再開発が進められました。北へ進むと国道268号や川内川、西へ進むと九州自動車道栗野インターチェンジがあります。町役場は駅の北側、教育機関は東側に位置しています。栗野岳温泉や霧島アートの森も東側にありますが、駅からやや離れています。

バス路線

「栗野駅前」停留所からは、以下のバス路線が発着しています。

南国交通（山野線代替バス）
栗野駅前 → 築地 → まごし館前 → 菱刈 → 大口
栗野駅前 → 築地 → 前目 → 菱刈 → 大口
※栗野駅前発の便は少ないため、徒歩圏内の「栗野三文字」停留所も利用できます。
吉松駅行き
湧水ふるさとバス（土曜休日のみ運行）

その他

1980年代には、使われなくなった貨物側線に米軍機による機銃掃射の弾痕が残るレールがありました。肥薩線では、大隅横川駅にも機銃掃射の弾痕がある柱が現存しています。

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）

■肥薩線

吉松駅 - 栗野駅 - 大隅横川駅

廃止区間

九州旅客鉄道（JR九州）

山野線

稲葉崎駅 - 栗野駅

脚注

曽根悟（監修）（著）、朝日新聞出版分冊百科編集部（編集）（編）「肥薩線・吉都線・三角線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第2号、朝日新聞出版、2009年7月19日。

関連項目

日本の[[鉄道駅]]一覧

外部リンク

* 栗野駅（駅情報） - 九州旅客鉄道

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