湯福神社

湯福神社（ゆぶくじんじゃ）

長野県長野市箱清水三丁目にある湯福神社は、善光寺の北西に位置する、地域の人々に深く信仰されている神社です。郷社であり、善光寺を守護する三つの神社、善光寺三鎮守の一つ、さらに善光寺七社の一社としても知られています。

概要

湯福神社は、善光寺本堂の北西に鎮座しています。祭神は諏訪大社と同じく建御名方神であり、この神を祀る周辺の武井神社、妻科神社、健御名方富命彦神別神社（城山県社水内大社）と共同で、寅年と申年に御柱祭を執り行っています。境内には、その際に使われる御柱が立っており、神紋も諏訪大社と同じ梶の葉です。近隣の長野県長野西高等学校の校章は、この神紋にちなんで「梶の葉抱く弦月」とされています。

また、善光寺三鎮守の一つであるこの神社には、善光寺の開祖である本田善光の廟があります。廟内には、本田善光の墓であると伝えられる大石が安置されています。境内には、主にケヤキの木々が生い茂り、本殿前には参道を挟んで対になるように大木がそびえ立っています。これらのケヤキ2本と、境内西側の1本は、長野市指定の天然記念物にも指定されており、樹高は17〜21m、樹齢は700〜900年と推定されています。

氏子地域については、善光寺表参道の東側を氏子とする武井神社に対し、湯福神社は西側15町を氏子としています。社名の由来は、「風（いぶき）」が転訛したという説があります。

歴史

1847年（弘化4年） - 善光寺地震により社殿が倒壊。
1862年（文久2年） - 現在の本殿と拝殿が完成。
1921年（大正10年）10月 - 御宝塚（境内の大石）の下から人骨が発見され、本田善光の墓と推定される。
1967年（昭和42年）11月1日 - 境内のケヤキ3本が長野市指定天然記念物に指定される。
2007年（平成19年） - 本田善光廟が完成し、御宝塚を納める。

境内

本殿
拝殿
社務所
本田善光廟

交通

JR・長野電鉄長野駅からアルピコ交通（川中島バス）11・16・17系統に乗車、「善光寺北」下車

周辺

善光寺
長野県長野西高等学校
千鳥ヶ池
城山公園

脚注

『信州の文化シリーズ 寺と神社』1981年 信濃毎日新聞社

関連項目

善光寺七社
※印は善光寺三鎮守（三社）
美和神社
湯福神社※
武井神社※
妻科神社※
加茂神社
木留神社
柳原神社

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