源義隆

源義隆（みなもとのよしたか）

源義隆は、平安時代末期の河内源氏の武将で、源義家の七男（または六男）にあたります。森冠者、陸奥冠者、陸奥六郎、または陸奥七郎などと称されました。七男でありながら、六郎とも呼ばれることがあります。

官位については、無位無官とみなされることが多いですが、宮内少輔従五位下に任ぜられたという記録も残っています。子には、毛利義広、若槻頼隆、高松定隆などがいます。相模国毛利庄（現在の神奈川県厚木市毛利台）を領有しました。

生涯

源義隆は、源義家の子の中で最も長命であったとされ、一族の長老として尊敬を集めました。平治元年（1159年）の平治の乱では、源氏の棟梁である源為義の長男、源義朝に従い参戦しました。『平治物語』によると、平氏に敗れ東国へ落ち延びる際、比叡山の竜華越で落人狩りの横川の悪僧の一団と遭遇しました。義隆は、義朝の次男である朝長とともに義朝の盾となり、悪僧が放った矢に当たって命を落としました。義朝は義隆の首が敵の手に渡るのを防ぐため、自ら首に重しをつけ、堅田の湖（現在の滋賀県大津市）に沈めたと伝えられています。

官職は不明とされていますが、位階は六位で、記録によっては信濃守と記されているものもあります。これは、おそらく平治の乱における藤原信頼の除目によるものと考えられます。しかし、信頼が後に逆臣とされたため、正規の人事として記録されなかった可能性があります。

脚注

参照文献：大内政之介著『新編金砂戦国史』（筑波書林、1993年）

関連項目

毛利氏
若槻氏
押田氏
森氏
戸田氏
千代保稲荷神社
蚊里田八幡宮：義隆によって創建されたと伝承されている神社です。

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