源資子

源 資子の生涯

源資子（みなもと の しし、? - 応永元年7月15日（1394年8月12日）?）は、南北朝時代から室町時代にかけて活躍した女性であり、皇室の歴史において重要な役割を果たしました。彼女は崇光天皇の後宮に仕え、栄仁親王と興信法親王の母として知られています。

資子の父は庭田重資で、母については不明です。彼女の名は庭田資子とも呼ばれています。資子の人生は、当時の皇族や政治の動きに密接に関わっており、数々の試練を乗り越えた人物です。

資子は、興国6年（1345年）4月に光明天皇に仕官し、典侍としての地位を得ましたが、後にその地位を退くことになります。正平3年（1348年）12月には崇光天皇の後宮に入り、按察使典侍としての役割を果たしました。彼女の母なる存在が、後にその子供たちの未来に大きな影響を与えることとなります。

正平6年（1351年）5月、資子は栄仁親王を出産しますが、同年の11月には正平一統により崇光天皇が廃位されるという政変に見舞われます。この事件により、資子は苦しい状況に置かれ、翌年には賀名生に連れ去られることとなりました。これ以降、彼女は厳しい生活を強いられることになります。

その後、正平12年（1357年）2月には、崇光天皇が還京を許されますが、資子の子孫は皇位を目指すことを諦めるよう誓約させられました。栄仁親王は世襲親王家である伏見宮家の初代となり、翌年には興信法親王が誕生します。

正平17年（1362年）11月には、資子は従三位に叙され、杉殿や三位局と称される地位に上り詰めました。その後、正平23年（1368年）10月には美濃国二木郷（現在の岐阜県大垣市）の地が安堵され、彼女はこの地で安穏に過ごしていたことでしょう。

晩年の資子は落飾し、伏見の宝厳院（大光明寺塔頭）に居を構えていたと言われています。彼女の死に関する具体的な記録は残っていないものの、孫である伏見宮貞成親王の日記『看聞日記』に応永25年（1418年）7月13日付けで「杉殿廿五年忌来十五日之間」という記述があり、これは資子の25年忌がこの年の7月15日に当たることを示しています。

資子の生涯は、波乱の時代における女性の姿を映し出しており、当時の皇室や政治の動向、また家族の歴史に深い影響を与えたことが今も語り継がれています。

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