滝山東照宮

滝山東照宮について

愛知県岡崎市滝町に位置する滝山東照宮は、日本三大東照宮の一つとして知られています。この神社は、日光や久能山と並ぶ重要な歴史的施設であり、江戸時代に滝山寺の境内に建立されたことから、滝山寺と密接な関係を持っています。

歴史的背景

滝山東照宮の創建は、正保元年（1644年）のことです。この年、第3代将軍の徳川家光は、酒井忠勝らを召集し、東照宮の造営を命じました。当初は大樹寺内に建立される予定でしたが、最終的に滝山寺に建設されることとなりました。

工事は、正保2年（1645年）5月に竹中左京亮重常が造営奉行に任命され、同年の8月には完成を迎えました。9月15日に正遷宮が行われ、翌17日には法要が執り行われました。さらに、12月には滝山寺に所領が寄附され、624石の預けられたことが記録されています。

滝山東照宮は創建以来、滝山寺の別当職が兼ねて運営していましたが、明治6年（1873年）の神仏分離を経て、独自の神官が選ばれ、無格社としての地位を得ました。1917年には、近隣の白山社や日吉社を合祀し、常磐神社と名を改め、村社へと昇格しました。また、1924年にはさらなる合祀が行われ、神社の規模が拡大していきました。

文化財と建物

滝山東照宮は、1953年に本殿を含む5棟が国の重要文化財に指定されています。これらの建築物は1646年に建立されたもので、本殿、拝殿・幣殿、中門、鳥居、水屋が含まれています。また、附属指定された厨子や銅燈籠、石柵も重要な文化財として保護されています。

重要な美術工芸品としては、徳川家光と家綱奉納の太刀が含まれ、それぞれ美しい糸巻太刀拵もついています。また、滝山寺本堂の北側には「日吉山王社本殿」が存在し、1608年に徳川家康によって建てられたと伝えられています。この本殿は、独特の内陣造りが特徴で、2006年には岡崎市の指定文化財にも指定されています。

2021年にはこの本殿が大規模な修復を経て、新たに「こけらぶき」屋根が完成しました。この修復工事は、老朽化や雨漏りの問題を解決するために行われ、多くの人々に愛される場所として再生されています。

交通アクセス

滝山東照宮へは、名鉄名古屋本線の東岡崎駅から車で約15分の距離にあります。訪れる際には、地域の歴史や文化に触れる貴重な機会となるでしょう。

以上が滝山東照宮の概要とその歴史、文化的価値についての紹介です。訪れる人々にとって、神社の持つ神聖な空気と共に、その背景にあるストーリーに触れることで、さらなる魅力を感じることができるでしょう。

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