漢語大字典

漢語大字典

漢語大字典（かんごだいじてん）は、中国で1986年から1989年にかけて出版された漢字辞典であり、多くの専門家がその編纂に関わりました。全8巻から成るこの辞典は、54678個の漢字が初版に収録されており、その後の改訂により、2010年までに60370個に増加しています。特に、甲骨文字、金文、篆書体に由来する漢字も含まれており、漢字の持つ歴史的な側面をも反映しています。

編纂の背景

1974年より、400人以上の専門家が参加して編纂が始まりました。文学や歴史、哲学など、幅広い分野から集まった専門家が寄与することで、漢語大字典は非常に豊かな内容へと仕上がりました。初版は5790ページにわたり、多くの漢字の意味や用例が詳しく記載されています。1995年には3巻版も販売され、さらにはポケット型の版も登場し、利用者が手軽に持ち運びできるように工夫がされています。

構成と特徴

漢語大字典は、漢字を200の部首に分類し、画数に基づいて漢字が整然と並べられています。この体系化により、特定の漢字を迅速に見つけることが可能です。また、発音は上古中国語、中古中国語、標準中国語の三つに分けられ、各時代の発音についても詳しく解説されています。特に、古代の辞書の記載や古典文献からの引用により、古い意味や用法についての理解が深まります。

第8巻には、上古・中古中国語の韻図や異体字の情報、索引、補遺が収められています。これらの情報は、漢字を学ぶ人にとって非常に有用なリソースとなります。

標準文献としての位置づけ

漢語大字典は、現代においても漢字に関する標準的な文献と見なされています。辞典の内容は、Unihanや英語版ウィクショナリーなどのオンライン辞典でも引用されており、漢字を学ぶ人々や研究者にとって、信頼のおける情報源となっています。これにより、漢字の学習や文化的理解が一層深まることでしょう。

まとめ

漢語大字典は、その膨大な情報量と正確な分類によって、現代の漢字研究において重要な役割を果たしています。漢字の歴史や文化を深く理解するための貴重なツールであり、今後も多くの人々に活用され続けることでしょう。

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