瀘州市

瀘州市（ろしゅうし）

瀘州市は、中国四川省の南部に位置する地級市です。特に、中国酒である瀘州老窖や郎酒の産地として、その名を知られています。また、リュウガンやライチなどの果物の名産地としても知られています。

地理

瀘州市は四川省の南東部に位置し、長江と沱江の合流地点にあります。長江を挟んで南北に広がり、北東は重慶市、東と南は貴州省、西南は雲南省と隣接しています。西は宜賓市、自貢市、内江市に接しています。

地形的には、四川盆地と雲貴高原の接合部に位置し、盆地の中に丘陵地が点在し、周囲を山々が取り囲んでいます。長江を境に、南側は低山や中山が多く、北側は丘陵地が広がっています。市内の最低地点は長江が合江区を出る付近で海抜203m、最高地点は叙永県の分水楊龍彎粱子で海抜1,902mです。

市内の河川は長江水系に属し、長江を本流として、樹枝状に支流が南北に分かれ、長江に流れ込んでいます。主要な河川としては、長江本流のほか、沱江、赤水河、古藺河、永寧河、塘河、瀬渓河、東門河などがあります。

気候は、温暖湿潤な亜熱帯気候であり、四季がはっきりとしています。冬は比較的温暖で短く、夏は長く暑いのが特徴です。

歴史

瀘州市の歴史は古く、夏や商の時代には梁州に属していたとされています。周代には巴国の支配地域でした。秦の時代には巴郡に置かれ、前漢時代には江陽県が置かれました。南北朝時代には江陽郡が置かれ、南朝梁の時代に瀘州という名称が使われるようになりました。

隋の時代には瀘州総管府が置かれましたが、唐の時代には瀘州が復活し、総管府や都督府が置かれました。南宋時代には安撫使に昇格し、モンゴル帝国の侵入に対しては、各地を転々としながら抗戦を続けました。元代には重慶路に属し、明代には四川行省の直隷となり、清代には川南永寧道が置かれました。

中華民国が成立すると瀘県となり、永寧道が置かれました。1949年に人民解放軍が瀘県を占領すると、瀘州を管轄する行政組織は変遷を重ね、1983年に地級市に昇格しました。

行政区画

瀘州市は、3つの市轄区と4つの県を管轄しています。

市轄区：江陽区、納渓区、竜馬潭区
県：瀘県、合江県、叙永県、古藺県

経済

瀘州市は、長江に沿う河港として、四川、雲南、貴州の三省が交わる地点に位置し、古くから各地の物産を交易する経済の中心地として発展してきました。現在では、食品工業、醸造業、化学工業が主要な産業であり、その他、建材生産も盛んです。

特に、瀘州老窖と郎酒という二つの銘酒は、古くから国内外に広く知られています。また、天然ガスを産出することから、化学工業も発展しており、四川省における重要な化学工業基地となっています。

教育

市内には、以下の大学があります。

西南医科大学
四川警察学院
四川化工職業技術学院
瀘州職業技術学院
四川三河職業学院
江陽城建職業学院

交通

空港：瀘州雲龍空港（民間航空）、瀘州藍田空港（軍用）
港湾：瀘州港（長江上流最大の河川港湾）
鉄道：瀘州駅（高速鉄道）、隆叙線
高速道路：隆納高速道路、成自瀘赤高速道路、宜瀘高速道路、瀘州環城高速道路

観光

瀘州市には、以下のような観光スポットがあります。

堯壩古鎮、福宝古鎮
方山仏教風景区
黄荊老林
瀘州老窖遺址
瀘県竜脳橋
張壩桂円林風景区
九獅風景区
仏宝森林公園
報恩塔

健康・医療・衛生

瀘州市内には、多数の病院があります。

瀘州市伝染病医院
西南医科大学附属医院
西南医科大学中医医学院
西南医科大学口腔医学院 附属口腔医院
瀘州市納渓区人民医院
瀘州市納渓区第二人民医院
瀘州市納渓区中医医院
瀘州市竜馬潭区中医医院
瀘州市竜馬潭区第二人民医院
瀘県人民医院
瀘県第二人民医院
瀘県康復医院
合江県人民医院
合江県中医医院
叙永県人民医院
叙永県中医医院
叙永県紅十字医院
古藺県人民医院
古藺県中医院

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