瀬田川令和大橋

瀬田川令和大橋について

概要

瀬田川令和大橋（せたがわれいわおおはし）は、滋賀県大津市にある瀬田川に架かる重要な道路橋です。この橋は国道422号の一部として整備され、全国で初めて「令和」という元号を名称に取り入れた一般国道の橋として広く知られています。また、特徴的な高さ27メートルのアーチが、この橋の大きな魅力です。

橋の具体的な仕様としては、全長176メートル、主支間長173メートル、幅は19メートルです。使用されている鋼材の重量は約1,412トンに達し、バスケットハンドル式のニールセンローゼ橋という形式が採用されています。この橋の総事業費は約29億円であり、施工を担当したのは高田機工です。

構造

瀬田川は水量が豊富であり、通常の非出水期でも毎秒200立方メートル以上の水が流れています。この橋は大戸川と合流する地点の直下流に位置し、施工時には特にその水量が影響を与えました。河川内での施工が行える期間はわずか4ヶ月間であるため、従来のプレキャスト基礎を使うことができず、橋脚のない構造が選ばれることとなりました。

橋のデザイン選定では、初期の段階でニールセンローゼ橋、単弦ローゼ桁橋、鋼斜張橋の3つの候補が挙がりました。最終的には、道路の曲線形状に適応する能力や施工性、経済性、そして景観性を考慮し、ニールセンローゼ橋が選ばれました。下部工としては逆T式橋台が採用されています。

施工

工事は2013年から始まり、2014年には橋台の設置作業が進められました。橋梁工事に先立ち、周辺道路の付け替えや光ケーブルの移設作業が行われました。上部工の設置にはケーブルクレーンが使用され、部材は一つずつ慎重に設置されました。設置はアーチリブや上支材から始まり、その後補鋼桁、横桁、下横桁、さらには縦桁と順を追って行われました。

沿革

この橋の工事は2014年に始まり、令和元年の2019年5月26日に開通を迎えました。その後、関津トンネルの開通によって同年9月14日に大石東バイパスは全線が開通し、交通の利便性が大きく向上しました。

近隣の施設

瀬田川令和大橋の周辺には南郷水産センターがあり、訪問する際の立ち寄りスポットとなっています。また、上流には道路橋として利用可能な瀬田川洗堰があり、下流には県道29号の鹿跳橋があります。

関連項目

この橋に関連する情報として、日本の橋一覧や国土交通省近畿地方整備局の公式情報をご覧いただけます。

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