災害用伝言ダイヤル

災害用伝言ダイヤル（171）とは

災害用伝言ダイヤルは、大規模な災害が発生した際に、電話回線を利用して音声による伝言を録音・再生できるシステムです。このシステムは、災害時の安否確認などで電話回線が混雑する状況に対応するために開発されました。

システムの概要

被災地の方は、電話番号171に電話をかけ、自宅の電話番号などをキーとして伝言を録音します。被災地以外の方は、同じく171に電話し、被災地の電話番号を入力することで、録音された伝言を再生することができます。

開発の背景と運用開始

阪神・淡路大震災の際に電話回線が5日間も輻輳した状況を教訓に、このシステムは開発されました。1998年3月31日から運用が開始され、同年8月には栃木県・福島県で発生した集中豪雨で初めて実際に利用されました。その後、2003年までに計13回開設されています。

体験利用について

災害用伝言ダイヤルは、以下の期間に体験利用が可能です。

毎月1日と15日：0:00 - 24:00
正月三が日：1月1日0:00 - 1月3日24:00
防災週間：8月30日9:00 - 9月5日17:00
防災とボランティア週間：1月15日9:00 - 1月21日17:00

また、地方公共団体が主催する防災訓練でも、エリア限定で体験利用が可能な場合があります。ただし、体験利用期間中に実際に災害が発生した場合は、体験利用はできなくなります。

開設されるケース

災害用伝言ダイヤルは、大地震のほか、台風や集中豪雨などの大規模な風水害が発生し、避難が必要となる状況で開設されることが多いです。実際の運用時には、テレビやラジオのニュースで広報されます。

利用上の注意

このシステムは、被災地からの伝言録音を優先して運用されます。そのため、提供開始当初は、被災地以外からの利用は、被災地で録音された伝言の再生のみに限定され、録音は制限されます。また、被災地からの録音も、回線の混雑状況によっては制限されることがあります。

システムのスペック

利用できる端末

NTT東西の一般加入電話（ダイヤル回線、プッシュ回線）
ISDN回線
主要他社の直収電話サービス（KDDIメタルプラス、ソフトバンクテレコムおとくライン、J:COM PHONEなど）
公衆[[電話]]
携帯[[電話]]・PHS
緊急通報用電話番号対応のIP電話（NTT東西のひかり電話など）

登録できる電話番号

被災地の加入電話、ISDN、ひかり電話、携帯[[電話]]、PHS、IP電話の電話番号
固定[[電話]]の番号は市外局番から入力する必要があります。

伝言の条件

伝言録音時間：1伝言あたり30秒以内
伝言保存期間：災害用伝言ダイヤルの運用終了まで（体験利用時は体験利用期間終了まで）
伝言蓄積数：電話番号あたり1～20伝言（提供時に告知されます）
伝言の消去：伝言登録後、災害用伝言ダイヤルの運用期間終了時（体験利用時は体験利用期間終了時）

災害用伝言板（web171）との連携

災害用伝言ダイヤルとNTT東西が提供する災害用伝言板（web171）は連携しており、相互に伝言内容の確認が可能です。災害用伝言ダイヤルに録音された伝言は、web171で音声ファイルとして再生でき、web171に登録されたテキスト伝言は、音声変換されて災害用伝言ダイヤルで再生できます。

関連情報

安否情報
帰宅困難者
災害用伝言板
災害用音声お届けサービス

外部リンク

災害への取り組み - NTT東日本
災害の備え・対策サイト - NTT西日本

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