烏丸家

烏丸家の歴史と概要

烏丸家（からすまるけ）は、藤原北家日野氏流に属する公家であり、また華族の中では伯爵家に位置づけられる名門です。その歴史は室町時代に遡り、権大納言の裏松資康の三男である豊光を初代とし、家名は京都の烏丸にあったことに由来します。公家としての家格は名家であり、代々歌道に秀でた家庭として知られています。

歴史的背景

烏丸家は代々、天皇家に仕える重要な歌人を輩出してきました。特に江戸時代初期の当主である光広は、細川幽斎の門下として、後陽成天皇と後水尾天皇の二代にわたり活躍し、宮廷文化に貢献しました。この時期、家の所領は初め1500石であったが、後には954石に減少しました。江戸時代の家臣としては、大沢家や牧家が名を連ねており、菩提寺は常盤法雲院にあります。

江戸時代末期においては、当主の光徳が尊皇攘夷派の公卿として尽力し、戊辰戦争では軍事的な成功を収めました。その功績により、賞典禄として50石が与えられました。明治維新後は新政府の参与として、初代東京府知事などの重要な役職に就きました。

華族制度への移行

1869年の公家と大名家の統合に伴い、烏丸家は華族に列しました。旧禄高は現米457石3斗に換算され、新たに支給された金禄公債の額は約2万570円で、これは華族受給者中で225位に相当しました。この頃の当主である光享の住まいは東京の麹町区富士見町に位置していました。

1884年には華族令が施行され、五爵制が導入される中で、光亨は伯爵に昇進しました。また、光徳の三男である光臣は、南部甕男の養子となり男爵に叙爵され、その後内務官僚として群馬県知事や貴族院議員、宮中顧問官などを歴任しました。

近代の烏丸家

烏丸家の3代目である光大は掌典の地位にあり、昭和前期には東京市大森区田園調布に邸宅を構えていました。烏丸家は、名門であるがゆえの重要な役割を果たしながら、歌道の家としての伝統を守り続けています。

系譜

系譜については、実子を実線で、養子を点線で示すことができます。具体的な系譜の詳細は、家系に関する資料や書籍において確認することができます。

出典と参考文献

烏丸家の歴史や背景に関する情報は、さまざまな文献から確認可能です。例えば、浅見雅男の『華族誕生 名誉と体面の明治』や、石井孝太郎の『国立国会図書館デジタルコレクション 明治華族名鑑』などが参考になります。

また、烏丸家の詳しい系譜や歴史的意義については、他の書籍や資料を通じて学ぶことができます。この家系は、日本の歴史と文化に多大な影響を与え続けてきた重要な存在であり、これからもその伝統は息づいていくことでしょう。

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