烏丸資董

烏丸資董について

烏丸資董（からすまる もとすみ）は、江戸時代後期に活躍した公卿であり、彼の生涯や業績は日本の歴史において重要な位置を占めています。安永元年、すなわち1772年9月15日に誕生した彼は、文化11年の1814年5月20日に逝去しました。資董は多岐にわたる官職を歴任し、時代の変遷と共にその役割を果たしてきました。

官歴

彼の官職の履歴を振り返ると、1774年に従五位下に任官されたのを皮切りに、1783年には従五位上に昇進し同時に侍従に任命されました。この頃から彼は次第にその地位を確立し、高い評価を受けるようになりました。1786年には正五位下に昇進し、1792年には正五位上、さらに右少弁及び補蔵人に就任しました。

1793年には御祈奉行や賀茂上下社奉行に就任し、1794年から1796年にかけては中宮大進や左少弁、右衛門権佐といった重要な役職を担いました。1798年には右中弁に任命され、1799年には従四位上、補蔵人頭、左中弁という地位に就きます。ここから彼の公務はさらに多忙を極め、政治的な影響力を持つ存在としての地位を確立しました。

その後、1804年には造興福寺長官に任命され、従三位、参議、左大弁といった重要職に携わります。1806年には踏歌節会外弁、1807年には正三位、1808年には権中納言という栄誉がもたらされ、同年に従二位に昇進しました。1811年には権大納言に任じられ、1812年にはついに正二位に昇進しました。

これらの官職の変遷は、資董が常に日本の公的な政治に深く関与し続けた証といえます。彼の多彩な役割は、当時の政治環境を象徴していると同時に、彼自身の能力や資質をも示しています。

系譜

資董の家系は、父・烏丸光祖から始まります。光祖は著名な公卿であったため、資董もその権威を受け継いだと考えられています。さらに、彼は烏丸光政を養子に迎えています。光政は、勘解由小路資善の子であり、資董が家系の継承に関しても配慮を行ったことを示すエピソードです。このように、彼の家族に関する事柄もまた、彼の公私にわたる影響力を映し出しています。

結論

烏丸資董はその官歴や血筋を通じて、江戸時代の政治史の中で重要な役割を果たしました。彼の歴史的な足跡は、公卿としての責務を果たす中で他者に影響を与え、また後進にその教えを残す形で、現代にまで語り継がれています。彼の功績を振り返ることで、当時の日本の政治体制や文化を理解する手助けとなるでしょう。

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